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  • バイカル湖3:未来の量子力学学者の話

    バイカル湖3:未来の量子力学学者の話

    成田出発からイルクーツクのホテルに到着するまでの動画はこちら

    前回は、成田空港での免税店でのライブインタラクションを使ってお買い物が楽しくなった話をしました。

    今日は、シベリア航空の機内のライブインタラクションの話をします。

    ご覧の通り、シベリア航空はまるでモリアオガエルのような緑。

    成田を15:25に出て、2時間半でウラジオストックに到着します。

    座席には、スチュワーデスを呼ぶボタンもなければ、もちろん映画などを見る座席画面などは一切なし。
    寝るしかありません。

    機内はかなり混んでいて、窓際になったわたしの隣は日本人の若い男性が2名。

    すぐ隣の人は、ヒューエイのパッドを開いてしきりに忙しそうになにかを眺めている。
    横目で見ると、シグマだのガンマだの難しい数式がずらずらと並んでいます。
    ただの数式ではない、どうやら原子力の方程式のようです。

    原子力の研究者なんだな、学会でもあるのかな、ロシアの原子力研究所に勤めているのかな。
    しかも手元に分厚いピンチョンの本まである。

    そのうちに高度が安定し、食事タイムに。

    食事タイムとは言っても、このウラジオストック便では、距離が短いので軽食のチーズサンドだけ。

    ドリンクは、トマト、オレンジ、紅茶、珈琲、水、炭酸水。

    機内アルコール摂取禁止。
    ヴォートカの国だから、酔っ払いが出て大変なことになったのでしょうか。

    トマトジュースは濃厚で美味しかった。サンドイッチは、機内ですぐに乾いてしまうが、食パン自体はもちもちしていて、なかなか美味しい。

    それも食べ終わり、お茶の時間になったので、ふと横の人に話しかけました。

    私:数学の学者さんですか? 

    学生:いえ、学生です。

    ポツリポツリと会話をしていくと、彼は、京都大学の大学院生。量子力学の研究とか。

    私:量子力学とは、ニュートリノとか、あれですね、スーパーカミオカンデとか。

    学生:うわあ!すぐそれが出てくるなんて、よくご存知ですね!

    私:こんな感じの鏡のある部屋をそれが通り抜ける速さを見るんですよね、行きました。

    学生:いいなあ、僕はまだ行ってないんです。

    私:いま大学院生ということは、3.11の頃は中学生か小学生ですよね。どうして原子力を?

    学生:高校までは哲学に行こうと思ってたんですが、研究しても研究分野が狭そうで。それなら、なにかもっといろいろな方面から研究できそうな量子力学に、と。

    私:なのに、この厚さ5センチの本までお読みなのですね、ピンチョン。

    学生:ご存知ですか。

    私:残念ながら名前だけ。この分厚さの本を持っての旅行ってすごいですね。

    学生:キルギスとカザフスタンに行くんですが、待ち時間が長いので、長い小説でも、と。

    私:キルギスへの旅行? じゃあさっき読んでいた原子力方程式は、学会のためとかではないのですか?

    学生:学会はそれこそコロナのせいで閉会になってて。あの方程式は初歩ですよ。好きでよく読みます、時間潰しに。

    私:方程式を読むのが娯楽というわけですか?

    学生:ええ、楽しいです。

    私:友人の作曲家が、ある日、寝そべって分厚い本を読んでいたので、何読んでるの?と聞いたら、ベートーヴェンの第6番交響曲と言ったんですよ。そしたら、本当にオーケストラの楽譜を読んでいたんです。録音されたものを聞くよりも、自分で楽譜を読んで自分の脳内で音を再生するんですって。そのときも、楽譜を実際に目で読むことを娯楽にしている人がいることに驚きましたが、ここには原子力方程式を読むのが娯楽の人がいるわけですね。

    学生:楽譜を目で読むんですか、すごいですね。

    こんな具合に、わたしも、演劇の話や、象徴と具象の話や、言葉と心理の話などをした。

    お互いに全然知らない分野の全然知らない話を、しました。

    わたしは名刺を渡してきたけれど、彼は名前さえ最後まで告げなかった。

    (入国管理用の紙に記載する時に名前は見えたのだけれど・・・ごめんなさいね、演出家なので、いろいろ即座に目に飛び込んできてしまうのよ)

    こちらの質問には愛想よく答えるけれど、とくにこちらに質問をするでもなかった。
    わたしのほうが質問をしていて、彼が答える、という感じ。

    かなり社会性の限られた人なのかもしれない。学者肌にはよくあること。

    いやそれよりも、その頭の中には、答えるべき答えの量が多すぎて、整理整頓して会話をするには短い時間じゃ足りないからあえて答えるのを控えている、という感じでもあった。

    分厚い小説をアナログで読み、方程式を趣味にし、キルギス、カザフスタン、イラン、インドを旅して回る将来の科学者

    未知の国へ一人旅する性質はあるのだから、人間が嫌いというわけではあるまい。

    でも、その国の人とどれだけ交流するかはわからない。

    わたしも一人旅をしたい時は、体験よりも「観察」に集中することだってある。

    社交的でないからと言って人を判断してはいけない。
    そのとき、社交的になりきれない何かわけがあるだけのことだ。

    長くなったので、続きは次回。

    【遊び心Today】
    社交的になりたくない時は、どんなとき?


    1. 始まるよバイカル湖日記
    2. 出発から到着までを動画で
    3. 未来の量子力学者の話
    4. ロシアの東京、ウラジオストック
    5. ソヴィエト時代の回想
    6. イルクーツクはマイナス17度
    7. マイナス19度のイルクーツクの夜明け
    8. 幹線道路のトイレ事情
    9. イルクーツクからバイカル湖に到着する4時間を8分の動画に
    10. バイカル湖でいただくモンゴル料理
    11. モンゴルの暮らしを絵で見てみよう
    12. 世にも美しいバイカル湖の動画を追加しました
    13. 馬首岩の鏡面凍湖
    14. 磨いたかのように丸っこくツルツルになる氷
    15. 不思議な凍った光景たち
    16. 巨大な氷柱と異世界への入口
    17. キラキラの氷の洞窟!
    18. オリホン島に泊まってみたよ
    19. 生まれ変わる息ストレッチ
    20. 夢のように美しい氷の洞窟!
    21. 聖地パワースポット氷の洞窟へ
    22. 動画で奇巌をEnjoy!
    23. 北の岬でここでしか味わえない魚を食す
    24. 世界で一番美しいクリスタル氷の山に埋もれてみたよ
    25. バイカル湖でウォッカと回転
    26. 心が先祖返りするほど美しいブリャート共和国の文化
    27. なんて美しいイルクーツク!
    28. ロマンのシベリア鉄道と超可愛いバイカルアザラシ
    29. シベリアにいた日本人と美しく楽しい湖のくらし
    30. ウラジオストック
    31. お食事特集
    32. お土産特集

      アテンドさん、通訳さん、運転手さん、ツアーの仲間の皆さん、ありがとうございました! また必ず会いましょう!
  • Narita to Irkutsk

    Narita to Irkutsk

    昨日のバイカル湖畔での氷点下の夜明けストレッチ、いかがでしたか?

    Have you enjoyed my breathing exercise at the Frozen Lake Baikal?

    今日は、出発から到着を動画にしたので、お伝えします。
    リンクをクリックして、Youtubeでお楽しみください。
    (気に入ったらぜひチャンネル登録してくださいね!)

    Today, I made a Vlog covering from the departure of Narita Airport to arrival at Irkutsk Hotel.
    Enjoy my video at Youtube and please subscribe.

    成田空港を出発したのが2020年2月18日。疫病が武漢から中国全土に広がっていて、中国便がほぼ欠航になったりしていた時期です。

    It was 18th February 2020. I left Narita Airport to Irkutsk, by Syberian Airlines. It was the time when the world had not yet really believed the pandemic was starting.

    がら空きの成田空港から、モリアオガエル色のシベリア航空に乗ってウラジオストクへ。そこから乗り換えてイルクーツクまで行きます。

    Yet, the airport was this empty in the middle of the day.

    13時半に成田空港に集合。ワールド航空サービスで19名の参加者と添乗員1名との旅です。空港へは12時半に着いたので、お寿司を食べました。

    I was on the tour of 19 people who were curious enough to go to the frozen Baikal.

    とにかくガラガラなのでのんびりです。のんびりしすぎて、待ち合わせの場所がわからず、1時35分まで添乗員さんを待たせてしまいました、ごめんなさい。

    Everything was just empty; very scarce. I had Sushi before departure.

    空港は至るところ、なんだかビニールで全体にカバーがかけてあったり、オリンピック前の工事でもなさそうで、ウィルスが侵入した可能性のある経路を消毒中なのかなあ、なんて考えながら、税関を抜けます。

    There were covered areas everywhere. In Japan, we were (are) expecting Tokyo Olympic in June and many constructions were (are) going on. I didn’t think those covered areas were for the Olympic preparation. Well, in that case, it must have been related to COVID-19.

    出発は15時半なので、それまで免税店で化粧品を買います。

    Departure is 1530. I went to buy some cosmetics I had been planning for more than 5 months.

    半年くらい前から買い足さなくちゃと思っていたものを、「免税店で買うんだもんね」と我慢していたもの。免税店も暇なのでしょう、90分ほどたっぷりいろいろお試しさせてくれて説明してくれて相談しながら納得して書いました。MACの綺麗なアイシャドウのお姉さん、ありがとう。

    Thank you, MAC sales lady. You were so nice and kind.

    こういうところでもライブインタラクション。

    How important live-interaction is.

    売り子を褒める。
    Make friends with the sales person.

    もちろんこちらは買い手。
    そして良いお店なら買わないお客にも丁寧に、というのは教育してる。でも、それでも、売り子さんを一人の女性として、そのお化粧を褒めて会話を弾ませると、相手はこちらを一人の女性として認識してくれます。そうすると、楽しい時間になるのだな。

    Good corporate companies educate salespeople to treat the customers as polite as possible. But if you want to get better service, it is really up to you; not the salesperson. Just give a nice word with a shiny smile. Then s/he will return nicer action with a shinier smile, which makes your life more beautiful and satisfying.

    ライブインタラクションは、即興の人生(人生は即興です)で出会う相手と良好な関係を作ることが目的です。それによって、安全でエキサイティングで楽しい毎日が実現できる。

    Life is improvisation. Use your live-interaction skills to make a better day for you.

    【今週のライブインタラクション】
    お買物をするとき、相手をしてくれる売り子さんの何かひとつを褒めてあげよう。

    <Live Interaction of the Week>
    Give a nice word to your attendant, when shopping.