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タグ: 演技力

  • 演技の基礎訓練 気持ちのトレーニング

    演技の基礎訓練 気持ちのトレーニング

    前回のメルマガでは、演技が上手くなるための基礎訓練「体と声と気持ち」の3点から、「声」のトレーニングについてお話ししました。今日は、多くの人が苦手とする「気持ち」のトレーニングについて。

    気持ちと感情の違い

    多くの人が、演技は感情表現だと思っていますが、それは大間違い。

    もちろん、爆発の瞬間はとてもドラマチックですから、あって良いのです。
    が、そのためにも、基礎訓練としてやっておくべきなのが「気持ち」のトレーニング。

    「美味しい」「嬉しい」を気持ちで言えますか?

    では、

    「月が登った」は?
    「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」は?
    「この世は全て、ひとつの舞台」は?

    それから

    「あの人に言いたいことがあるのに」と
    「あの人に言いたいことがあるんだ」の気持ちの違いは?

    いずれも、状況によって、言う人の気持ちが異なりますよね。

    演技の台詞なら、「ピアノ」という一単語にも、何か思い出がある。

    例えば、おばぁちゃんが大事にしていたピアノなら、どんな言い方になる?
    或いは、家がただでさえ狭いのに邪魔だという気持ちがあるなら、どんな言い方になる?

    わかりますか?

    どれも、「感情」で処理するより、「気持ち」として捉えると、様々な奥深いバリエーションが見つかります。

    また、自分が喋る番でなくても、誰かの台詞や、窓が開いた、などへの反応も「気持ち」を考えてみると、繊細で複雑な表現ができるようになります。

    私の目には、日本での演技表現、言語表現のトレーニングにおいて、この「気持ち」が無視されているように感じます。

    気持ちと向き合い、
    気持ちを認識し、
    感じ、
    自然に湧き上がるものを受け入れ、
    そしてそれを表現にまで高め、
    態度にも
    顔にも
    瞳にも
    言葉にも
    それが現れるようにする

    そのトレーニングが必要です。

    演技は、感情よりも、小さな単語にまつわる一つ一つの具体的な気持ち、が大事なのです。

    ===

    如何でしたか?

    演技のトレーニングについて、考えるきっかけになれば嬉しいです。

    次回は、演技が上手くなるための基礎訓練「体と声と気持ち」の3点から、「体」で、気をつけるべきことについて、お話します。

    みなさんも、尋ねたいことをお気軽にメール返信で教えてくださいな。

    ===

    先週の一言シェイクスピア:

    なんと、ひとつも更新できずっ!
    いかに大変な週であったか、お察しくだされ。
    今月中に『ヴェロゥナの二紳士』名セリフ集、終わらせる予定です。
    お楽しみに!

    先週の三輪えり花:

     イベント1

    国際演劇協会日本センター英語圏部会イベント
    【戯曲研究会】『帰還』

    観客参加型のイベント、大盛況のうちに終演しました。三輪えり花は、英語圏部会の事務局長としてヘルプに徹しましたが、お客様の、こんなイベントが必要だったとの声に励まされました。

     イベント2

    新車との出会い。順調に距離を伸ばしております。



    次のイベント:

    ・公益社団法人国際演劇協会日本センター英語圏部会ではシアター・トランスレーション講座を開講する予定です。詳細、追ってご連絡しますね。

  • 演技の基礎訓練は3点

    演技の基礎訓練は3点

    前回のメルマガで、演技が上手くなるためには基礎訓練!と申しました。

    じゃあ、一体何をすればいいのか?

    体と声と気持ち、の3点です。

    で、ここが大問題なのですが・・・

    一般的に、「体」の訓練というと筋肉をつけるトレーニングに思われがちですし、「声」の訓練というと、大声で「あいうえおいうえおあうえおあい」とやたらに怒鳴る練習が有名です。

    が、どちらも演技の基礎訓練にはあまり相応しくありません。

    筋肉をつけて体をカッコ良くするトレーニングは、役作りのために必要ですが、演技力のためのものではないのです。

    また、どんなに「あいうえお」が明確に言えても、それを言葉にしたときに上手く言えなくては役に立ちません。

    そして、「気持ち」のトレーニングですって?

    はい、今の日本の演劇訓練で最も無視されている部分です。

    以上3点について、まずは「体のトレーニング」について、次のメルマガでお伝えしますね。お楽しみに!

    ===

    先週の一言シェイクスピアは:

     少し経てば時が解決?(6月5日)
     少し経てばあの悲しみは殺されましょう(6月7日)
     乗客?旅人?(6月9日)

     〇〇以外にありません(6月10日)

    市ヶ谷にある大日本印刷の散歩道、そして三輪えり花の書斎からお送りします。

    先週の三輪えり花:

    お世話になっているピアニストの結婚式・披露宴・二次会にお邪魔しました。音楽家同士の結婚なので、お客様全員音楽家。歌が何曲もあり、フルート親子演奏あり、ラストは全員ハレルヤ大合唱(ピアノは全て花嫁!)という参加型イベントでとっても幸せになりました。
    劇団昴『マーヴィンズ・ルーム』を観劇。私のデビュー作に出てくださった方々が続々出ていらして、感無量!

    今後の予定:

    ・国際演劇協会日本センター英語圏部会イベント【戯曲研究会】『帰還』

    7月7日(日曜)14時 @アトリエ第Q藝術

    主催・主演 オーハシヨースケ

    チラシができました! 英語圏部会のHPに近く掲載しますね。

    ・公益社団法人国際演劇協会日本センター英語圏部会ではシアター・トランスレーション講座を開講する予定です。詳細、追ってご連絡しますね。

  • 席を外してはくれまいか [Shakespeare For You]

    席を外してはくれまいか [Shakespeare For You]

    これが場面の始まりなの? 可哀想な始まり方

    『ヴェロゥナの二紳士』からミラノ大公:

    🎭 Sir Turio, give us leave, I pray, awhile; 
    We have some secrets to confer about. 

    🎭「チュリオ殿、申し訳ないが、席を外してはくれまいか、しばらくのあいだ;
    内内で話し合わねばならぬ秘密があるのだ」

    【演じ方】

    信じられますか?これ、場面が始まった瞬間のセリフです。ということは、太公とチュリオとプロテウスの三人が、舞台に出てきて、しょっぱなから、チュリオは退場させられるという・・・。

    演出的には、大公とチュリオが話しながら登場したところへ、一歩遅れてプロテウスが来たので大公がチュリオを追い出す、か、大公とプロテウスが話しながら登場したところへチュリオがやってくるので、大公が彼を追い払うか、ですね。

    当時のシェイクスピアの上演の方法を鑑みるに、もしかしたら、チュリオさんは登場を間違えたので、大公役が機転を効かせて言ったアドリブのセリフなのかもしれません。

    #シェイクスピア #名台詞 #英語 #演技 #俳優 #女優 #基礎訓練 #演技術 #演じ方 #ミラノ大公 #ヴェロゥナの二紳士 #小金井公園

  • 自分自身を失うしかない? [Shakespeare For You]

    自分自身を失うしかない? [Shakespeare For You]

    こんにちは、三輪えり花です。

    今日の一言シェイクスピアは、

    選択肢が持つデメリットを考える場面。『ヴェロゥナの二紳士』からプロテウス:

    🎭Julia, I lose, and Valentine I lose;
    If I keep them, I needs must lose myself.

    🎭ジュリアを失う、ヴァレンタインも失う。
    でも二人を手元に置けば、俺は自分自身を失うしかない。

    【演じ方】

    なにかを選ぶ際、メリットを考えますね? 次にデメリットを考えますね?
    シェイクスピアに限らず、キャラクターを演じる時、私は、最初に結果を知ってそれを観客に解説するよりも、喋りながら観客と一緒に発見することを好みます。

  • 亀戸天神の藤棚とシェイクスピア [Shakespeare For You]

    亀戸天神の藤棚とシェイクスピア [Shakespeare For You]

    こんにちは、三輪えり花です。

    今日の一言シェイクスピアは、
    初めての出会い、さあどうなる、を作るために。『ヴェロゥナの二紳士』からシルヴィアとプロテウスの最初の邂逅。

    🎭 Sylvia:  Too low a mistress for so high a servant.
    Proteus:  Not so, sweet lady, but too mean a servant
    To have a look of such a worthy mistress.

    シルヴィア:姫なら位が低すぎ、こんな位の高い僕(しもべ)には。
    プロテウス:いいえ、愛らしいお嬢様、僕なら卑し過ぎ、
    これほど価値のある姫を目にするには。

    【演じ方】

    さて褒めちぎられたプロテウスに、初めてシルヴィアが出会う場面。二人の最初のセリフのやり取りです。シルヴィアは、これが未来の夫になるのかも、と思いながら。プロテウスは、彼女の都会的で洗練された物腰や美しさやウィットに、がつんとやられたいな、わの演出なら。だけど、田舎に残してきたジュリアへ永遠の愛を誓ったのだから、とがんばります。シルヴィアを見ないようにしているところに彼の動揺が伺えますね。

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    三輪えり花の演技レッスンは『英国の演技術』『シェイクスピアの演技術』(玉川大学出版部)、や『インプロ:自由な行動表現』『クラシカル・アクティング』(而立書房)などで学ぶことができます。

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    #英国の演技術