以前の恋の思い出は [Shakespeare For You]

それまでの気持ちが傍へ押しやられていくとき。『ヴェロゥナの二紳士』からプロテウス。

🎭Even as one heat another heat expels, 
Or as one nail by strength drives out another, 
So the remembrance of my former love 
Is by a newer object quite forgotten. 
Is it mine eye, or Valentine’s praise, 
Her true perfection, or my false transgression 
That makes me reasonless to reason thus?

「熱は別の熱によって取って変わられる、
釘は、その力で、先にあった釘を押し除ける、
そんな感じで、俺の以前の恋の思い出は
新しい物体のおかげで、すっかり忘れられてしまった。
俺の目のせいか、ヴァレンタインの褒め言葉のせいか、
あの人の完璧さが本物のせいか、俺の気の迷いのせいか、
こうも理由をつけなくちゃならないくらい俺は理性を失ってしまった」

【演じ方】

ヴァレンタインがウキウキと去り、ひとりになったプロテウスは、それまでのジュリアへの想いが、新しい物体によって押し除けられてしまったことを感じています。人間シルヴィアを物体に喩えなくてはならない気持ちって、どんなものでしょう? ただの女性蔑視ではない視点を持ちましょう。

まず、今の自分の状況をなんとか分析しようとして演じてみる。

次に、これきっと親友を裏切ることになると未来を予想して苦悶の中で演じてみる。


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