愛はもはや溶けてしまった [Shakespeare For You]

今日の一言シェイクスピアは、

気持ちの変化に気づいてしまった瞬間。『ヴェロゥナの二紳士』からプロテウス。

🎭She is fair; and so is Julia that I love — 
That I did love, for now my love is thawed, 
Which like a waxen image ‘giants a fire 
Bears no impression of the thing it was.

シルヴィアのあの美しさ、もちろん僕の愛しているジュリアだって美しい ーー
僕の愛していた、だ。だってその愛はもはや溶けてしまった、
まるで蝋でできた人形を火に近づけて、それで
その形がそれまでの感じがまるでなくなってしまうみたいに。

【演じ方】

1行目から2行目への変化、気づきを楽しんで演じてね。
溶ける蝋のイメージは、『十二夜』のヴァイオラが「女性の心は蝋でできていて簡単に変わる」と言うのを思い出させます。

そういえば、ロミオゥも、ずっとロザラインに恋煩いだったのが、ジュリエットに会った途端、すっかり気が変わってしまうんですよね。

ところで、ここでもプロテウスは女性を「物、物体」に喩えていますね。こうした考え方を持つ男性を、どのように演じたらいいでしょう?


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