ラボ春日井ワークショップ

2023年10月7日 愛知県春日井にある、春日井少年自然の家 にて、ラボの中部支部中高大生合宿があり、そこで2時間のワークショップを行いました。

テーマは『ロミオとジュリエット』。

ラボはラボ教育センターがおこなう、物語表現を通じて英語とコミュニケーションを学ぶという意義で1966年に始まったもの。わたしもその会員でした。会員のことは「ラボっ子」と呼びます。

ラボの『ロミオとジュリエット』はシェイクスピアの原文ではなく、現代の子が使いやすい英語で再話してあります。この日は、その第一話(町の喧嘩からパーティーでの二人の出会いまでがなんと15分に!)を用いて、言葉を「丸暗記で棒読み」状態にならないよう、表現して行くためのあれこれをワークショップでみんなに発見してもらうよう、努めました。

ちょうど先週、仙台でも同じテーマで行いましたが、仙台は役30名、今回は100名です。大きな講堂で、声も響いてしまい、うまく伝わるか、きちんとリードできるか心配でしたが、大学生ラボっ子たちのリーダーシップもあり、みんなしっかり着いてきてくれました。

やったこと

・空間を掴む。エネルギーを前向きに使う
 歩きながら、走りながら、英国王立演劇学校 (RADA) のムーブメントのクラスでやっているのと同じことをやります。

・背骨と首とやる気のエネルギー
 背骨の状態は骨盤に左右され、それがやる気にものすごく影響を与えることを体感してもらいます。キャラクターは猫背かもしれないけれど、演者は自分の背骨についてよく知っておくことが大事です。これも RADA のクラスで学ぶこと。

・名前に込められた意味と、それが与えるキャラクター性を知る、それを使えるようになる
 モンタギューとキャピュレットそれぞれの家の名前に特徴があり、それがキャラクターの行動や態度に影響を与えています。それを使って演じてみます。

・言葉は、思いついたから言う
 書かれているから言うのではなく、言葉を発見して言えるようになりましょう。

・独白は、観客に
 シェイクスピアの独白の特徴である、観客に話しかける、ということを知り、できるようになりましょう。

・英語から表現を読み取る
 日本語の訳には出てこなくても、英語の中に表現の鍵が隠されていることがあります。セリフは中学生で習う簡単な単語の組み合わせでできていますから、みんなで読み解いてみましょう。

2時間はあっという間。最後はちょっと英語のお勉強のようになったので、みんなが疲れなかったか心配しましたが、むしろ興味津々で聞き入った感じだったようで、ほっとしました。

終わってから、皆がグループシェアをしているのを少し、歩き回って耳をそば立てましたが、わかってもらいたかったことをそれぞれ自分たちの視点で掴んでくれたようです。

ラボの大きな目的は、国際社会で活躍できる国際人を育てることです。きっとみんなそうなる。楽しみです。


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