アイルランド50代女一人旅 12: 10月10日 ダブリン

今日は2022年10月10日。ついに旅程最終目的地ダブリンへ向かいます。

素晴らしかった、けれど肝心のところを訪れられなかったのでまた来なくてはならないアラン諸島イニシュモアの宿泊施設をチェックアウト 0745
歩いて港へ10分。0755 、着いたらちょうど日の出!
港出発 0815
天気も良く、あ〜これが昨日だったらな、と思いつつ、いやいやまた訪れるための神様のお計らい、と思い波を心地よく感じながら揺られて港へ。そこから再びバスでGalwayへ戻ります。

Galwayについたら、荷物をKinlay Hostel から受け取り、やっぱりバスでDublin へ。列車も考えたけど、バスの二階席の方が景色が良いので、そうしました。

ダブリン市内に入るとGuinessの大きな工場が見えてくる。

Dublin 到着。

なかなか良い天気。ホテルまで徒歩9分というので、歩くことにしました。歩き出すとすぐ Old Abbey Street が。ここに、Lady Gregory の創立したAbbey 劇場があります。

2000年に日本の劇団プロデューサーの会で英国とアイルランドの劇場運営を見学するツアーが企画され、私は企画に携わりつつ、通訳として参加。どんな劇場をめぐれば、日本の劇場運営、ことに地方劇場の運営にプラスになるかを考え、いくつk訪問すべきところをピックアップ。その一つがアイルランドのアベイ劇場でした。

こんなに劇場に近いとは、我ながら良いホテルを選んだものだ、えへん。

街は、ゴミが散らかっていて、おしっこくさい。昔のロンドンみたいだ。

ホテルは Gardiner’s Lodge という18世紀の建物。本当に素敵なの。
チェックイン時刻前なので荷物だけ預けるつもりでいたら、部屋は用意してあるとのこと。しかもオーナーが、巨大なスーツケースを運んでくれた。しかも、シングルルームで頼んでいたのに無料アップグレードが付いていたおかげで、1階の、通りに面した、最高の部屋をあてがわれた。昔はダイニングルームだったんですって、つまり一番広い部屋というわけ。200年前の油絵もいくつも飾ってある。たくさんの額縁と絵に囲まれて、巨大な飾り鏡もあって、高い天井で、まるで映画の中のキャラクターを演じているみたいだ。気持ち良い! こういう暮らしがしたいんだよね。素敵だ。。。次回も絶対にここにしよう

明日の朝は飛行機に乗るために5時起き、5時半に朝食! 6時のバスに乗る。できるかな。これから国際演劇協会日本センターの会員で翻訳者でもある知人 石川麻衣さんに会って一緒に観劇をするのだが、先に荷物をまとめることにする。洗濯もしてしまおう。

15時半にホテルを出て、まずは、ホテルから空港行きのバスを教えてもらったので、乗り口をチェックする。明日の早朝に真っ暗な中で重いスーツケース二個と共に迷子になったら最悪ですからね。で歩き出すが、遠い。遠いじゃないか。その辺りかと思ってタバコしているバスの人に尋ねたら、Abbey Streetの一番奥が41番のバスだよ、と言う。またえんやコラと戻ると、く〜、ホテルから本当に近いところにAbbey Street の一番奥があった。ここなら数分で来られる。良かった!バス停チェックは大事よ、みなさん。

そこから歩いて、愛しのオスカー・ワイルドの家に向かう。

まずは、文学を教えていた学校のプラーク。
職業名が Poet (詩人)、Dramatist(劇作家)、Wit(洒落者)となっている!

途中のパブに、アイルランド人の好きな、銅像がベンチに座っているアートがあるので、一緒に写真を撮る。

もう少し歩くと、彼の生家が。
まんなかのプラークは、お父様のもの。父親はSirを貰えるほどの外科医でした。
建物は、いま、アメリカ系の私立大学の校舎になっています。

ワイルドの家、生まれた家。感激! 

そこから、Lady Gregory が最初に自作を上演した劇場 Moleworth Hall へ向かいます。アベイに劇場を開く前にここにいたんですね。感動だなあ。

そこから、Lady Gregory が宿泊場所にしていた16 South なんとか通りへ行く。それから、みんなのお土産を買わなくちゃと移動するが、買いきれないうちに待ち合わせ時刻に。

オスカー・ワイルドも学んだダブリン大学のTrinity College 正門(とはどこ?と聞くと、アイリッシュウィスキー博物館のあるところ、と聞いてますます分からなくなるも)にて無事に麻衣ちゃんに会える。お土産買いたいんだけど、というと付き合ってくれて、稽古場用のチョコレート2箱と、個人用にコースターセットを買う。

Cornucopiaというベジタリアンレストランで、エンチェラダを食べる。そこで結構いろんな話をする。麻衣ちゃんは、見た目の印象が、ほんわかほんのりふわふわの柔らかい大和撫子タイプで、私と正反対だろうと思っていたのですが、割と私と感覚が似ていて、嬉しかった。

今夜の Abbey Theatreでは Joyce’s Women を観劇。好き嫌いが分かれる作品とのことだったが、私は喜びを持って観劇した。歌手がうまいよね。女優たちは美人が一人もいないんだけど、みんな味がある。でも演出がつまらない。なんでここで映像?とか思う。たくさん俳優がいるんだから、もっと演出できるだろうに、と。作家自身が、舞台の表現をあまり信じていないのだろうか。映像の方がリアルに現実を伝えられるとでも思っているんだろうか。それとも演出家の選択?いずれにせよ映像表現が無駄なところが多かった。そこはこっちの想像力と俳優の演技力で伝わりますけど、と思える。最後の「あなたは私のヒーローだ」みたいに言うとことも、わざわざジョイスの映像を出さなくたって。しかもジョイス本人じゃなくて、ジョイスを演じている俳優を出されてもね。それぞれの女たちが「あなたはどうだった?私はこうだった」で過去の解説話ばかりで、確かに人間関係のドラマがない。ドラマらしいといえば、娘が母親を刺した場面くらいで。でもそんなドラマチックなところを盛り上げて行くにしても、娘の葛藤とかが薄いんだよね。あと、その娘を演じた俳優がダンサーじゃないのは明確で、ダンサーだという設定が納得できなかった。麻衣ちゃんも、ドラマがないんだよね〜と言っていた。彼女はドラマを書きたくて奨学金を得てドラマを書くメンターの元で勉強しているんだけど、そのせいもあるのか、ドラマチックライティングについて理解が深いようだ。私にはまだわからない。こういう切り取り式ドキュメンタリーもそれなりに面白く演出できるのでは、と思ってしまうのだが。一人芝居を何度か扱っているせいか、「私はこうだった」の語り系に私が慣れているせいかもしれない。

ホテルに戻り、買ったチョコレートとコーヒーで窓辺に座って日記を書く。あと2時間半、眠りましょ。
この18世紀の邸宅で貴族の気分でね。


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