2023年10月6日 学習院大学に招かれて「西洋演技論を読む」の授業でシェイクスピアの『ハムレット』について講演を行いました。

私を呼んでくれたのは、演劇プロデューサーでもある横山義志先生。『シェイクスピアの演技術』を読み、当時の演技について学生たちに話をしてもらいたい、とのこと。事前に学生たちから質問を集め、それについてお話をする形となりました。

本当は、シェイクスピアは動いて喋ってと自ら体験するか、または、上演(上映)を観るか、をしないとシェイクスピアを知ったことにはならないのです。音楽を鑑賞するのに楽譜を読まないじゃないですか。(わたしの友人の作曲家は、家で寝そべってベートーヴェンの5番のオケ譜を「読んで」いましたが笑。)音楽と同じで、シェイクスピアもまた、人が演じているものを視聴するか、あるいは自分で演ってみるか、で楽しむものなのです。が、ここは授業。ここでは文字からの研究をしているわけですし、研究者もまた必要です。でもだからこそ、研究者に、演じることで言葉を体験してもらいたい。と思って、動いて喋る授業を想定していたのですが、みなさんからの質問に答えているだけで、時間になってしまいました。残念。もっとも、学生たちにとっては、いろいろ新しいことを知る良い機会になったようで、みんな熱心に聞いていました。

シェイクスピアを文字で読んでいる皆さん、家で、一人で、でも構わないので、ぜひ「その気になって言葉を言ってみる」時間をもってみてくださいね。

横山先生と学習院の旧い建物の前で。Merci bien, M.Yokoyama.


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