物語の始まり『トロイ戦争は起こらない』

ジャン・ジロドゥというフランスの劇作家をご存知ですか?
20世紀前半に活躍した人です。
8月24日から1週間、彼の書いた戯曲『トロイ戦争は起こらない』に、三輪えり花、出演します。


トロイはギリシャの神々の策略にあって滅亡した神話の中の国です。
けれど19世紀にドイツの探検家シュリーマンがアジア大陸のいまのイスタンブール近辺でその遺構と思われるものを発見したことで、現存した文明国家と考えられるようになりました。
↑  この話も面白いので、近日中に、動画かブログでお話ししますね。

この戯曲は、トロイ戦争が勃発するその日の物語。
物語が始まるのはこんな状況です。

アジア大陸を平定したトロイの将軍エクトル(英語名 ヘクター)はもう戦争はごめんだと思いながら帰国。が帰ってみると、弟のパリス(フランス語発音は「パリ」のはずだが、翻訳は彼のみ英語発音となっている)がスパルタから絶世の美女エレヌ(英語名 ヘレン)を誘拐してきており、今やスパルタのみならず全ギリシャ同盟軍がエレヌ奪還のためにトロイへ今にも攻め込もうとしていると知る。

三輪えり花が演じるのは、エキュブ(英語名 ヘカベ)。

歴戦の英雄プリアム王の第二の妻で19人の子供をもうけた、50歳です。
プリアムは「産めよ増やせよ」自ら実践バージョンのような人で、ひたすら子供を戦士にするために生産し続けました。
戯曲の中でも、エクトルの妻アンドロマックが「男の子を千人作って軍隊を作るつもり?」というセリフがありますが、これはプリアムを揶揄しているのでしょう。その全てがトロイ戦争で死ぬのですから。エクトルがこれまで戦ってきたアジア戦線では、プリアムの最初の妻の王子たちは全滅しています。

それをよく知っているエキュブは自分の子供たちは守りたいですよね。

乞うご期待!

【Live Interaction】
演者とキャラクターの境目を大事にする


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