夏至と新月と日蝕が一度にやってくる!

今夜6月20日から明日6月21日にかけて、夏至です。新月で、夏至で、おまけに金環日食です。20年に一度くらいのレアな1日。

自分の良いところをリストアップし、これから20年の望みを書き出しておくと良いです。

夏至の夜の夢

夏至自体は6月21日です。

6月21日は夜明けが最も早く、日暮が最も早くきます。
よって、その前夜とその日の夜が1年で最も短い夜。

この短い夜に、妖精たちが跋扈すると言われています。

シェイクスピアの描いた『夏の夜の夢』は
『真夏の夜の夢』と訳されたものもあり、
日本では8月半ばの話と思われがちですが、
原文のタイトルは
A Midsummer Night’s Dream.

midsummer が「夏至」という意味です。

よって、正しくは『夏至の夜の夢』。

アテネの大公シーシウスが、征服した敵国の女王タイタニアと
婚礼を上げるのが、3日後に迫る新月の夜。

一方。アテネ貴族の娘ハーミアは、結婚を反対されて恋人と駆け落ちしようと森へ向かいます。

そして森で、妖精たちのいたずらに出会ってしまうわけですね。

新月と夏至が同時に来る年は、あまりないのですが、シェイクスピアは『夏至の夜の夢』が新月の夜と重なった、稀な夜のことを描いているのです。

ちなみに、ヨーロッパの伝説では、新月は「物事がうまく始まる日」。
だから、結婚式も新月の日に行うのです。
新婚初夜に子孫繁栄に恵まれるよう。

新月には特別なパワーがあると考えられています。

新月というのは、暗闇です。
「生み出すこと」を叶えるために、暗闇から月が細く生み出されてくるまでを指したので、約3晩ほど、願い事をしつづけたのではないかと思われます。
(だから新婚旅行も、設定されたのかもしれませんね。仕事に邪魔されず子作りに励めるように)

モーツァルトのオペラ『魔笛』では、魔法の横笛(原題の英語訳はMagic Flute)を樫の木から削り出すのに、新月の晩に、雷の稲妻の元、作業したと言っています。

ウェーバーのオペラ『魔弾の射手』も、魔法の鉄砲玉を、新月の晩に妖精たちの力を借りて作り出した、と言っています。

それくらい、なにかに魔法の力を込めるためには新月の力を借りなくてはならないのでした。

そうです!
魔法の力を込めましょう。

illustrated by ELICA MIWA

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