言葉と体験と象徴がわかれば人生は100倍楽しめる

バイカル湖でのランチがすごく楽しくて美味しかったので動画にしました。
動画をYouTubeはこちら
https://youtu.be/ylbi0R5yACU

お写真たっぷりのブログはこちら
https://elicamiwa.com/blog/?p=5209


前回の記事、『吾輩は猫である』を英語にしてみよう、にたくさんの反響をありがとうございます!

まさか夏目漱石とハムレットとは、と驚いていただけて、嬉しいです。

今日は、りんご の別の意味を考えてみましょう。

私は欧米系の翻訳劇を扱うことがほとんどですので、当然キリスト教の文化が背景のものを扱います。

基督教文化圏では、りんご には 
アダムとイブのりんご 
の強烈なイメージがあります。

りんご は 
性と知識、禁断、
これを食べると追放、だから危険。

すると、台本や台詞に
「部屋にはリンゴが置いてある」
と書かれている場合には、
上記の象徴のどれかを
作者は持たせているのです。

性の問題がある芝居なのかもしれない。
知らない知識をこれから、
禁を犯して得ようとする伏線なのかもしれない。

良い例が、イプセンの『ヘッダ・ガーブラー』にもあります。

この戯曲には
「ぶどうの葉っぱを頭に乗せて」
というフレーズが何度も出てくる。

葡萄はギリシャ神話のワインの神、
狂気の神、常軌を逸するセクシーな神、
周りに裸の女たちがまとわりついてくる神、
バッカスの象徴。

その葉っぱを頭に載せている主人公の図は、
酔っ払い、常識外れ、ハメをはずす、
魔力に取り込まれてしまって
自分ではどうしようもできない、
などの性格や問題点が見えてきます。

けれど、
「ぶどうの葉っぱを頭に載せて」
とセリフで言われても、
日本人にはもちろん、
もしかしたら最近は欧米系の子供でさえ、
わからないかもしれません。

でも、私たち演者・演出家の仕事は、

わからないから無視する 
のではなく、

背景にある そのような意味を、
演技でどうやって出していこうか、

その可能性を探ることです。

翻訳者は、このような、
日本文化に馴染んでいる人には読み取りづらいことも、
注釈として、どんどん加えていって良いし、
また、そうすべきだと私は思っています。

あなたは周りにどんな象徴を発見しますか?

【遊び心Today】
身の回りに、名前とは別の象徴があるものを探してみよう。

例:窓。
窓を開ける、とは
未来へ飛び出す とか 
外のものを取り入れる象徴ですね。

締め切った窓は、開かない心 
の象徴にもよく使われますね。

楽しいでしょう!
いろいろ見つかりますよ。
ぜひわたしに返信で教えてくださいな。お待ちしています。


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA