三輪えり花のお送りする
トラベル・シェイクスピア、
たくさん嬉しいお便りをいただいております。
ことに、前回のレスタースクエア
Leicester Square の回では、
ハムレットの名せりふ
To be, or not to be, の翻訳で、
「現状維持か現状打破か」
が、ハムレットの劇設定の上でも、
現実世界への応用の上でも、
一番しっくりくる、
と言ってくださる方がずいぶんいて、
先人の崇高な仕事があってこそ
思い付いた訳ですので、
とても嬉しく思います。
さて、今日は、レスタースクエアから
西へずっと進んだ先にある
ピカデリー広場を短くお届けします。
わたしにとってとても大事な駅が、ここ、エンバンクメント。
ロンドン大学に通っていた頃は、ウォータールー駅から国鉄で南西に30分のロイヤル・ホロウェイ校から劇場に来たので、ナショナル・シアター以外の劇場に向かうときは、ほぼ必ずEmbankment を通ります。
この地下鉄の駅で、偶然劇団昴の舞台監督に出会ったりもして(あの混雑の中で!)思い出深い駅です。
はい、ピザ・エクスプレスを撮りたかったわけではなく、
建物の上の道路標識にご注目ください。
STRANDと書いてありますね。ストランド。
これが通りの名前です。
イギリスの通りの名前はとてもわかりやすい。
そして、古い時代からの名前を残しているので、
とてもいい感じ。
そもそもStrand自体が、Street(通り)の古い言い方です。
だから「通り」という名前の、通りなんですね。
日本は戦後、地域や通りの名前を数字やカタカナなど新しくて合理的ならそれで良いという感じで変えてしまったので、江戸や明治時代の小説と地域がかけ離れてしまってつまらないですね。
Enjoy!
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