善行は涙で書かれる [Shakespeare For You]

シェイクスピアの名セリフは私の今日を明るくしてくれたり、勇気をくれたり、慰めてくれたり、教訓を与えてくれたりする。

そんな不思議なシェイクスピアの名セリフたちのひとつを原文でご紹介します。

『ヘンリー八世』(日本ではほとんど上演されませぬが、だからと言って名作でないとは言えません)から、4幕2場、グリフィスのセリフです。

彼は、公妃キャサリンに、その息子である枢機卿ウォルジーの死を告げ、その様子を語ります。

その際、

「人の悪行は真鍮にて生き、善行については、我々は水で記録するものです」と始めます。

悪行は永遠に刻まれ、善行は葬式の涙とともに流れてなくなってしまうことを言ったものとされています。

面白いことに、シェイクスピアは『ジュリアス・シーザー』でアントニーに真逆のことを言わせています。

どっちをとるかは、あなたの考え方次第。

原文

🎭Men’s evil manners live in brass. Their virtues
We write in water.

— Griffith, Henry VIII, 4-2


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