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三輪えり花の仕事

Elica Known in England イギリスで作品が紹介されました

英国ブリストル大学の演劇博物館で私の演出した作品が紹介されているのを、つい先日、友人のフェイスブック投稿で知りました。

>ブリストル大学の一部、シアターコレクションという場所に行ってきました。ここには19世紀からのアーカイブが収められていて、貴重な資料を見つけることができます。そこになんと! 劇団昴が上演した台本が! この作者であるケヴィン・エリオットの特集が組まれていたんです!三輪えり花さんの翻訳・演出でした!<<

これは、三輪えり花の演出家デビュー作なのです。

サスペンスとラブとセックス。

今日はこのデビュー作を振り返りながら、演出とライブインタラクションについて考えてみましょう。

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Mouth to Mouth フィリップの理由

三輪えり花はこの作品で、劇団昴から、演出家としてデビューさせていただきました。

作品発掘、翻訳、上演提案、演出、美術、衣装を手がけました。

出演は田中正彦、磯辺万沙子、米倉紀之子、永井誠、北川勝博という最高の俳優陣。 そして、タイトルロールのフィリップに、今(2017年6月)私のシェイクスピアに出演してくれている岩田翼。彼はまだ演劇学校在籍中に、私が是非にと推して、劇団に許してもらいました。それくらい、この役にぴったりだったのです。

みんな、イギリスから帰国したばかりの私のぶっ飛んだ演出にさぞ戸惑っていたことだろうと思います。

北川さんからは、日本の俳優を演出する時は、動きを役者に任せるよりも、するべきことを演出家が細かく指示する方が良いことを教わりました。こちらの意図をしっかり読み取って、演出家の実現したいものを作るぞ、という職人技の、とても優しいかた。

永井さんは逆で、自分でどんどん考えて、ちょっと変わった医者の役を面白がりながら作り上げてくれました。演劇学校で私が初めて教えた学年の生徒でもあり、同年齢で、信頼できるすごい奴です。

米倉さんは、これがデビューだったのかしら。素晴らしい美人なのにどこか抜けている、天然系のオーストラリアンを演じて作品に華を添えてくれました。

磯辺さんは、あらゆる点で私をサポートしてくださいました。根っからの勉強家、努力家、演技のセンス、内面の優しさ、強さ、それらを併せ持ち、あたらしいことにもどんどん挑戦してくださり、一般常識的には「?」に思える私のアーティスティックな提案も、それがアートとしてちゃんと通用するように演じてくださいました。

田中さんは、マイヒーロー。私は通訳デビューの時にシェイクスピア作品でご一緒させていただき、なんてセンスのある、魅力的な俳優だろう!と驚いたものです。何より驚いたのはその努力の部分ですね。役柄をひたむきに追求する。それでいて決してユーモアを忘れず、人間としての器がとても大きい。

田中さんは私に、絵コンテを描いてごらん、どんな場面をどのようにしたいか、わかるから、とこっそり教えてくださり、以来、私は絵コンテ派です。

おかげで舞台を、カメラで映画を撮るときのように、何処にフォーカスをおきたいのか、という視点で捉えることができるようになりました。これがなければ、頭でっかちの、言葉がそれらしく発語されていればよし、という程度の演出か、または、絵ばっかり見せはするものの、お客様は何処に注目したら良いかわからない程度のものしか作らない演出家になっていたかもしれません。

こうした俳優とのやりとりは、全て、生の交流なのです。 ライブインタラクション。

思い出は良いことばかりではありません。腹が立ったり、悩んだり、即答できない我が能力の無さを嘆いたり、相手の狭量さを怨んだり、その場ではいろいろ感情の起伏があります。

もともと私はできた人間ではないので、喜びも怒りも戸惑いも、感情は全てすぐ顔に出るし、人間と付き合うことは全く下手でした。

ところが演出家としてこの作品に関わってから徐々に、そうか、生での交流が、人間にとっては一番難しく、だからこそそれがうまくいった時に、私たちは最も深い喜びを感じられるのだな、とわかったのです。

生の交流。

16年前の話です。

まだ、ライブインタラクションという概念さえ思いつきませんでしたが、その種はこの作品にあったのですね。

ライブインタラクションは、自分自身、人間の習性、そして対応(インタラクション)の三段階で向上させます

演出家は、プロジェクトリーダーであり、チームリーダーであり、教師でもあり、仲間でもあります。

指導する立場にいて、かつ仲間である、というのは大変難しいことです。 そのためにはチームメンバーの人間性が欠かせません。 同時に、チームの雰囲気を作るのはリーダーの役割です。

デビューのときの私は、出演者の人間性に助けられました。 が、 振り返ってみると、私が妥協せずに、これが良いのだ、これをやるのだ、これが必要なのだ、という私の情熱と、そして出演者への限りない敬意が、私の中にあったからこそ、皆が付いてきてくださったのではないか、とも思います。

それにしても、この大事な作品が、知らぬ間に英国に渡っていて、ブリストル大学の演劇博物館にある、なんて感激です。

三輪えり花は最近、シェイクスピアとミュージカル、オペラ、バレエで、なかなか新作発掘演出に関わることが少なくなりましたが、フェイスブックでまさかこの作品に再び出会うとは!

きっとこれも何かの暗示。

デビューを支えてくださった人々という大事な宝に再会し、これから新しい繋がりが生まれていく気がします。

フィリップのクラス会、やりたいな。

皆さんは、過去の大事な関わり、どんなものを思い出しますか?


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【ライブインタラクション】リンクhttp://eepurl.com/blzy_f

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