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タグ: 小説

  • 『仮面の教え』最新話が出来ました

    『仮面の教え』最新話が出来ました

    相手から良さを引き出すコミュニケーションと創造性の神様キース・ジョンストンのバイブル『インプロ』をわかりやすく読めるよう、内容を小説仕立てにした『仮面の教え』第3話が出来ました。こちらでお読みいただけます。

    『インプロ』は本当に素晴らしい本です。三輪えり花は、演出家として、指導者とし、そして演者として、この本の教えに助けられてきたこと数限りなし。
    明治大学の大学院で、経営大学院の学生に教えているのもこれです。そこに誘ってくださった教授がこの本をいたく気に入って、これを教えて欲しい、ということになったことから、私はこの本が、私のアーティストとしての思い込みだけではなく、一般の、しかも人を導く仕事をする人たちにものすごく重要だと確信しました。

    人を導く仕事。

    親もそうですよね。
    先輩もそうです。

    誰もが、人を導く立場になるのですもの。
    良かったらぜひ手に取ってみてください。
    あ、その前に、『仮面の教え』第3話をお楽しみください。こちらでお読みいただけます。

    そして興味が湧いたら、『インプロ』呼んでみたい人は私にコンタクトしてくださいね。

  • 肩の話『ショルダー』

    肩の話『ショルダー』

    ちょっと面白いことに気がついたので、短い物語にしました。

    台本仕立てにして数名で演じることもできそうです。
    数名での朗読にもお使いください。
    たくさん共有してくださいな。その際は「作者 三輪えり花」を入れてくださいね。

    『ショルダー』

     リリロは緊張しいだ。リリロはいつも肩が凝っている。
     
     今日も肩こりだ。だが仕事は行かねばならない。リリロにはあてがわれた仕事があるのだから、それだけでも幸せだ。文句を言うべきではない。そして仕事は喜んでやるべきだ。成果を出せば報われる。だから成果を出すように頑張るべきなんだ。それにこの仕事は好きでやっている。だから辛いとか言っちゃだめだ。好きなんだから、成果を出したい。疲れた顔も見せたくない。いつも元気はつらつでいなくちゃ。周りの人に気を遣わせちゃいけないもんね。

     しかし気になる。あのレポートはちゃんと送信できているんだろうか。SNSでいいねの数が少ないのは、実は嫌われているからではないだろうか。同僚のチームはなかなかうまくいかないけれど、私のせいだろうか。もっとちゃんとしなきゃ。

     ああ、頭痛までしてきた。駅のホームでベンチに座り暫し頭を抱えていると、次の電車に乗るのだろう小学生たちがやってきた。一人が元気よく言う。
    「頭はヘッド。」
    すると優等生らしい少年がなかなかの英語らしい発音で繰り返す
    「Head」
    元気な子がスペルを繰り返す。
    「えっち、いー、えー、ディー。」
    別の子が訊く。
    「肩は?」
    元気な子が答える。
    「ショルダー。」
    「shoulder」
    「エス、エッチ、おー、ゆー、える、ディー・・・。あれ、これ、shouldってのとおんなじじゃね?」
    「ほんとだ、ほんとだ」
    「でもshouldはシュdってよむでしょ。shoulderはショルダーはルが入るんだぜ」
    「ショルダー!」
     そしてなぜかみんなでヒーローものごっこのような動きをしながら口々に叫び始める。
    「ライダー!」
    「シンガー!」
    「ライター!」
    「スケーター!」
    「ティーチャー!」
    「ユーチューバー!」
    「お尻にerがつくと、それをする人って意味だってね」
    「しゅdって何だっけ」
    「すべき、とか」
    「じゃあ肩は・・・」
     みんな声を合わせて言った。
    「すべきをする人!」

     そこへ電車がやってきて小学生たちはわらわらと乗って行った。
    「ショルダーはランドセルを背負うべきところです」
    「重いものを背負うべきとか、ちょーうぜ〜」
    などと言いなら。

     「肩はショルダー、すべきをする人、か」
    リリコは己(おのれ)の肩のことを思った。いつも「すべき」をしていたら、そりゃ肩も休む暇がないわな。リリコは肩に手を当て、ちょっと撫でてみた。撫でてみると、そこに乗っているものを払いたくなった。埃を払うように払うとなんだか重荷が少し軽くなったような気がした。反対側の肩もやってみた。そして首を少し動かしてみた。なんだか頭痛も軽くなったようだ。息ができるようになった気もして、深めに息を吸い込んで口から出してみた。ああ、これか。私のshoulder は should を抱え込みすぎているみたい。どこからできるかわからないけれど、すこしずつ should を持たないようにしてみよう。リリコは立ち上がり、ちょうど到着した電車に乗った。今日も仕事だ。

    おしまい。

    Thank you for reading.

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