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  • おい、不機嫌な死神よ、ここに貴様の醜い姿があるぞ

    おい、不機嫌な死神よ、ここに貴様の醜い姿があるぞ

    — Lord, The Taming Of The Shrew: Induction 1, 

    こんにちは、シアトリスト三輪えり花です。

    今日の一言シェイクスピアは、『じゃじゃ馬ならし』前置きの場の1。

    酔い潰れた姿は、死んだ人間の醜い姿そのもの。

    死という抽象概念を擬人化して話しかけるこの辺りの君主様です。

    【発見】

    シェイクスピアのいた時代、16世紀あたりは、行き倒れて腐りかけていく人を見る機会も、普通にあったのでしょうね。

    この領主様を私が演じるなら、いくつかチョイスがあるかな。

    チョイス1

     全くこんなところで野垂れ死しやがって、どーしよーもねーな、と同情のかけらもなく言うかもしれないし、

    チョイス2

     かわいそうになあ、こんなところで、と同情でいっぱいになる。ちょっと『お気に召すまま』の兄公爵が森で死にかけの老人アダムを見た時みたいな感じ。

    チョイス3

     うわ〜、酔っ払いって、死体とおんなじやなあ、どれどれ、とむしろ科学的な興味を抱き、わざわざ近づいて観察する感じ。

    色々やってみると楽しいかもね。

    原文は

    Grim death, how foul and loathsome is thine image! 

    loathsome は吐き気を催すほど嫌悪感をもたせる、という意味。

    シェイクスピアは面白いね!

    よかったらチャンネル登録、フォローをよろしくね。

    See you, Ciao!

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    【一言シェイクスピア】

  • 茶道奮闘記43、44

    茶道奮闘記43、44

    43  2025年3月某日

    YM先生 

    着付けは、名古屋帯

    準備 紐5本 伊達帯2本 帯板 帯山を帯揚でくるみセンター輪ゴム留め 帯締

    長襦袢の畳み方、要チェック

    お茶は、釣り釜での薄茶 更好棚

    なんと、3月のみ「釣り釜」というのを使うのだ。

    柄杓を扱うたびに釣り窯がゆらゆら揺れるのが何とも言えません。釣り窯を釣っている腐りがシャラシャラと音を立てるのも風情があります。

    裏千家 歴史や基本用語や基本教養が必要だ。

    岡倉天心が英語で書いた Book Of Tea と、8世紀の中国(唐)の陸羽が書いた『茶経』をKindleで購入。千利休が田中さんだったとは知らなかった。しかも与四郎さん。こういうことを知るとお芝居を描きたくなっちゃうんですよ。こうなってくると、茶道を習うときも、本業に直結するのでとっても嬉しい。そして、元来、「その元はなんなの?」を調べるのが大好きな私には、これらの書籍はワクワクなのである。

    帰宅してから、正方形ではない帛紗の角をどう合わせるのか、研究しました。

    44 2025年4月某日

    今日は、全く新しい事柄に入りました。

    「薄茶の茶碗飾り」です。→「茶碗荘」と書いて

    「ちゃわんかざり」。

    お客様に特にお見せしたいなぁと思うお茶碗を先に飾っておく。お客様は、お茶室に入ってから、お茶碗が飾ってあるのを見て、このお茶碗は特に見せたい茶碗なんだなぁと思いながらお座りになるわけです。

    (三輪えり花、お客様としてのマナーも、ちょっと曖昧なので、いつも首をかしげならこうだったっけなと思いながらやってるので、再確認しておきたい)

    では!茶碗荘のお稽古の脳内復習!!
    (うろ覚えながら脳内再生をメモします。間違っているところが多いと思いますので、決して真似しないでください。また違っているところやクエッションは次のレッスンで解消していきますので、ご指導コメントはご遠慮くださると嬉しいです)

    まず先生が結界を置き、その前に水入れ?水差し?(名称が不確かじゃないか、く〜泣)、はい、水指と書いて「みずさし」を置きます。

    私は、茶巾茶筅茶杓の用意されている、運び込むための茶碗を運び、水指の正面に置く。

    まずは茶杓を水指の上(つまみの右)に休め、それからお茶碗の右脇に茶筅を一旦置き、それから中の茶巾をとって、水指の上に正面に置きます。そこで運び茶碗は一旦退場。

    水屋に戻ったら、飾りたいお茶碗の中に、胸元にしまっていた帛紗をそのままの形で出し、帛紗の手前がお茶碗から少しはみ出るようにして、その上に棗を置きます。その状態で運び入れ、水指の正面に置く。

    ここまでが、茶碗荘(ちゃわんかざり)の準備。

    ここから先がお手前。

    お客様に一礼「お薄を差し上げます」で、建水と柄杓を持って入る。

    外隅狙いで座り、建水を左手元に置き、柄杓構え、蓋置設置、柄杓置く、までいつも通り。

    ❗️構えた柄杓は、正面で一旦横にし、ちゃんと持ち直してから、蓋置の上に。手で行動してる最中にボディは動かさない。一つ一つの所作をスッキリと決めていきます。フレージングをはっきりするみたいに。

    ここで建水を上げ、居ずまい正す。

    ❗️この建水は、いずれお茶碗を勝手口につけるときに、柄杓と建水の中央とそれからお茶碗の中央がきれいに並ぶようにしたいので、お茶碗の大きさに合わせてこの辺に来るよなぁっていうところを狙って置かなくてはなりません。

    そうしましたら茶碗を外隅狙いに持ってくる。見せたいお茶碗なので、ここから先は、茶碗を扱うときは全て「添え手」を使う。

    棗を上から取り出し、お清めのために、茶碗と膝の間に置く。

    茶碗の中にあった帛紗を取り、わが右にくるように左手のひらに。それを右へ開く。そこから三角で通常通りにさばく。棗を清め、水指と外隅を結んだ線上へ。茶杓を清め、棗の上に。

    ❗️私の帛紗さばきは膝よりも向こうへ行ってしまっている。脇を張るのはいいんだけど、かなり遠くでやっているらしいので、脇を張りつつ膝よりも中でやること。どうも帛紗さばきがうまい具合にきれいに奥側と手前側とか同じ幅にならないんですよ。まだまだ。

    ❗️お棗を清める時、向こうへついてるときには親指は揃えておきます。手を斜めにして帛紗全体を包んで横へスライドするときに親指がやっと離れてくるようにしましょう。

    茶筅を水指の上から、右手でとり、棗の横に。ここから茶碗のお清め、通常通り。

    ❗️蓋の取り方について。私は帛紗の奥側4本指の方から帛紗を包んでいたのがだが、そうではなく、まずは親指側から帛紗をはさみ、向こうの4本指で後から、がしっとする。そして持ち上げたら「レ」の字を書くように、一旦、斜め手前に持ってきてから、Vの字型で蓋置きへ。

    ❗️釜の口が立ち上がっていないものは柄杓は中に落としておく。釜の縁が立ち上がってるものは柄杓をそこに立て掛ける。・・・そりゃそうだよね。だってかまの口が立ち上がっているところで柄杓を中に入れちゃったらそのまま釜の中に落ちちゃうもんね。という事は、基本は、柄杓の合は、中に入れるなんだな。釜の口が立ち上がってる場合には中に入れると落ちちゃうから口に立てかけていいよってことなんだ。きっとね。

    ❗️ちなみに建水も、縁がないものは指を中に入れて持ちます。縁がある場合は縁の上に親指が乗るようにします。

    お茶碗を清め終わったら、茶杓を持って

    「お菓子をどうぞ」

    それから、棗からお茶を入れ、戻したら、そのつながりで水指の蓋を開けておく。
    あらためて戻ってから、お湯をお茶碗に入れるのです。

    (そうそう、この流れ。抹茶を入れたらすぐお湯に行きたくなっちゃう。棗を戻したらそのつながりで水指の蓋!それからお湯)

    さて、ここから「茶碗荘」のお茶碗の出し方があります。

    古帛紗を使う!!

    胸元の古帛紗を、いつもの帛紗もそうですが、扇を胸元に構えるときのような手の形で古帛紗を取り、輪が右に来るように左手のひらに。

    それから、右手を、剣を抜くときのようにして古帛紗の左側を持ち、それを返し刀のようにして、親指を下にして、お客様にお出しする場所に置き、そのままその手で2つ折りの古帛紗を広げ、その上にお茶碗を置く。

    そして!
    左膝・右膝とにじにじ後ろへ一歩ずつ下がり、両手を脇にグーのまま親指を前に出して畳につける、これを「控える」と言う。そして、お客様がお茶碗を取り上げるのを待つのです。

    お茶碗をお客が取り上げたら、今度は逆に、右膝・左膝の順ににじにじと、お手前をする「外隅狙い斜め」に戻る。

    お客様が飲んでいる間に、帛紗を腰に戻す。

    お客様から飲み終わった後に問答がある。

    由来を尋ねられて

    「お茶会初めの記念として家元から賜りました」

    窯元を尋ねられて

    「陶兵衛(とうべえ)でございます」

    ↑ この人は、萩焼専門の人なので、名前だけで萩焼だとわかる(わかるお客にならねばならぬということだ)。

    ご銘は

    「初心 でございます」

    (茶杓は季節でつけるが、茶碗は心で名つけるのかもしれない)

    問答が終わってから茶碗を手前に戻し、古帛紗を外縁にあるまま畳み、懐中する。

    ❗️主人役として斜めを向いてる時、すべて草のお辞儀でやります。指先だけ膝につけてちょっと立てる。が、お道具拝見の時などでお客様の方をきちっと向くときには真のおじぎを使います。

    ❓やっぱりやりとりの言葉をいつどう使うのかっていうのがちょっとまだ曖昧です。これも要確認。

    ❗️あと先週習った、お手手はお雛様のように親指が出たグーを握って、握り込んだ4本指を揃えて膝に立てておく。

    ❗️柄杓からお湯を組むときは、柄杓はいっぱいいっぱいに組んで、湯飲みに入れるときに量を調整します。

    ❗️お水を釜に戻したときに湯返しをするのは、お棚の時のみです。なぜなら、お棚の時は柄杓をお棚に置いて乾かすので、だそうです。え?うむ?いまひとつ理由がわからぬが、まぁはい。後で調べる。

    最後にお片づけをする時、片付けにいくところからはもう添え手はいらないのかな?

    てえへんだてえへんだ。混乱。

  • 茶道奮闘記 41, 42

    茶道奮闘記 41, 42

    茶道奮闘記41

    2025年2月21日(金) 15時から茶道41回目と着付け15回目。

    お茶は八千代棚。着付けは名古屋帯。

    着付け 貝の口

    着付けの大先生がご多忙で、15時から1人で貝ノ口をとりあえず結い、16時からお茶。お茶に入るまでにまだ時間があったので、2回ほど一から着直して、衣門抜きと貝ノ口を練習。後から大先生が到着なさって「あら、きれいに着れたじゃない、よくできた、よくできた」と褒めてくださいました。背中心はまだあと1.5センチ左に寄っているそうです。最後まで気を抜かないこと。でも前立てはきれいに整ったし、茶道をしている間、着崩れることもありませんでした。自分でもなかなかよくできたと思います。

    茶道 八千代棚

    八千代棚は、右に透かし窓があって、中が2段に分かれていて、上段に棗、下段に水差し。水差しはほんのちょこっと顔を出して設置されています。蓋があって閉めれば完全に1つの箱になると言う。蓋は左に立て掛けてあります。

    *足の運びで質問があり、尋ねました。

    お客様から見えないところでは、右膝立ちの右足進み。立ち上がったら右足で進む。お茶室に入ったら、最初はもちろん右足から進んでいるからそのままなのだが、その後、ものを取りに戻る時は、左膝で立って左足進みです。足をかけるところとか雑にならないように。いい加減にやらない。

    *ふくささばき

    帛紗は、両端を持つときに、きれいに三角を合わせる。

    私の帛紗は14センチ15センチで、1センチずれている仕立てなので、両端きれいに三角にすると、垂れ下がる三角の頂点は2山になります。垂れ下がる三角の頂点を合わせるのではなく、両端の三角を合わせること。

    縦にして折りたたむときに、右手の人差し指以外の3本が中にいつまでも入り込んでいないように、人差し指に近い上の方までずっと左手腕を左手を上げてこられるようにして折りたたんでいきます。

    *運び込む手順(小道具設営って感じ)

    最初に、お茶碗を運びます。入り口で小指揃えて、襖開けのつもり、その後、真のお辞儀で

    「お薄を差し上げます」

    お茶碗を右左右で支えて前へ進みます。

    座ったらお茶碗は右左で勝手付けに近いあたりに置きます。

    そして中段から棗を右手で取り出し、そのままストレートに水差しの前に、二等辺三角形の右角になるように置きます。

    それからお茶碗左右左で二等辺三角形の左肩に置きます。

    そこで一旦退出。

    次に、柄杓の乗っている建水を持って入ります。

    お茶室に入ったら回れ右して建水を正面に置いて、襖を閉めます。

    再び建水を持って立ち、周り右して炉の外角(そとずみ)狙いで45度に座ります。

    *全て準備段階まで運び込んだので、ここから、お点前用に小道具設営

    建水は左手をポトンと落としたところに置きます。

    すぐに柄杓を持って構え、建水の中から蓋置を取りあげ、柄杓とボディの間を通って(その際、蓋置を正面からちょっと眺めるらしい)、炉の3目3目のところに置きます。置くときは、右手3つの指が、炉の45度斜め線上を正面とするように置きます。お客様に対してまっすぐでもなく、炉に対してまっすぐでもなく、自分が45度で座ったその線を正面と捉える感じ。舞台だと、45度に壁を設置してあるつもりで演じるような。そして柄杓を蓋置に置いて床すれすれでことんと落とす。

    それから建水を上げる=本来使う位置に戻す意識。建水の真ん中が炉の外角の延長上に当たるように。

    あれ?居住まいを正すのはいつ?

    あれ?この後、棗を先に置く?それともお茶碗を先に手前に置いて清める?

    だめだ。忘れた。後で前の日記を見返す。

    *お点前終わってのお飾り

    八千代棚は柄杓を上に飾り、蓋置きも「入り飾り」。
    棗は中の棚に戻す。

    そこまでやったら、水差し(えっ、水入れ?名前が混同している!)を運び込むよ。一旦退出し、裏から水差しを両手で抱えて・・・。あ〜だめだ。記憶混濁。

    名古屋帯

    名古屋帯の前に貝ノ口を結べてよかったな。

    貝ノ口は、輪が下。それを左に持ったまま、しっぽが上に来るようにぎゅっと締める。幅広い方を上から下へ通す。すると、しっぽが下にくるから、それを斜めに差し込んでおしまい。

    文庫は、結ぶ直前まで貝の口と同じで結ぶとき、貝の口は右手に持ってる太い幅が上に来たけど、文庫の場合は左手に持ってる細い方が上にきて結ぶ。それから太い方を帯の上からぎゅっとつまんでリボンを作るのね。

    で名古屋帯は輪が自分のほうに来るように左肩にかけて、背中は斜めにきれいに折ることで斜めだったものが真横に来るように折り紙します。1周2周回ったところで、ぎゅっと締め、閉めたら緩まないようにして帯板入れてもう一周して、ぎゅっ。その手先を後ろへパタンと落とし、手先の上手先の上から紐。前で仮結び。ここは仮とは言っても解けないようにしっかり結んでおく。そしたら抑えていた手先をもう一回前に持ってきて、前のその仮紐のところに挟み、邪魔にならないようにする。

    それから右手でお太鼓作る。幅広い方を開いて、どの辺の絵が出るといいかなぁって調整しながら帯上げを入れて、よっこらしょとランドセルする。帯揚げの紐はしっかり前で結ぶ。

    ちなみに先生とこの帯山は、ストッキングの中に通してあって、ストッキングを前で結べるようになって、すごいめちゃくちゃこれいいアイディアちゃんです。ストッキングというより厚手のタイツね。

    それからお太鼓のしっぽ、つまりお尻のタレを作るので、タレのところにうまくくるように紐を通して、しっかり結んで置いておきます。結んで位置を決めて前でしっかり止める。お太鼓の幅が決まったら、手先を前から取ってきて、手先でそのお太鼓の中に託し上げたものをしっかり止めます。あ〜だめだ、脳内崩壊。

    最後に帯締め。そしたらいらない紐はどんどん解き、最後は帯山を包んでいる。帯揚げをふんわりと結んで終わり、これがまた全然きれいにできないね。

    毎日ちょっとずつでも着られるといいんだけど、犬の世話があると思うと、なかなか動きが取れない。

    だけど、そうか、家では、下にスパッツを履いて、もう着物はめちゃくちゃおはしょりして短くして、帯と衣紋抜きと背中心の練習だけでもすればいいんじゃない?

    42. 2月28日 茶道のみ

    玉椿七宝棚 

    ほかのかたのも見学。

    ほかのかたを見学すると、手順の意味がよくわかる。なんで向きが逆(自分の側)になるとわからなくなっちゃうのかな。

    「できるようになる」のは、平点前と盆略点前をまずはするするとできるようになる必要があるのね。

    お棚は、棚の種類によって少しずつ異なるから、お茶会でなんのお棚を使うかをあらかじめ知って、それを練習するのだと、生徒さんの一人に伺った。

    去年から、杉棚、つぼつぼ棚、丸卓(まるじょく)、更好棚、玉椿七宝棚の五種類を繰り返しているから、この五種類はすぐに使い分けられるようになるといいな。今年はあと、八千代棚というのが加わった。記憶力がんばれ。

  • 茶道奮闘記 34~40

    茶道奮闘記 34~40

    舞台があったり、年末年始、還暦誕生日、英国大使館での表彰などがあって、慌ただしく過ごす中、なんとか和の素養のお稽古、続けております。ブログもメルマガも更新する時間がないほど。でも記録付けは復習になるので、本当はやる方がいいですよね。

    復習の時間ってとても大事なのですから。はい。

    以下、レッスン内容と日付のメモのみ。

    2024年12月12日は茶道お稽古34回目、丸卓by奈緒先生。

    2024年12月20日は茶道35回目、更好棚by明先生。

    2024年12月26日は茶道36回目、つぼつぼ棚by明先生。着付け12回目、初の名古屋帯。

    年明けて2025年1月10日の初稽古は、茶道お稽古37回目、玉椿七宝棚 by 明先生。着付け13回目、名古屋帯。

    2025年1月16日は茶道38回目、杉棚by 奈緒先生。

    2025年1月23日は茶道39回目、つぼつぼ棚 by 明先生。着付け14回目、名古屋帯。

    2025年2月14日は茶道40回目、杉棚 by 明先生

  • 読み解きシリーズ【シェイクスピアを100倍楽しむ法】も始めました

    読み解きシリーズ【シェイクスピアを100倍楽しむ法】も始めました

    『シェイクスピアの演技術』の著者 三輪えり花がシェイクスピア作品を読み解いていきます。解説や研究を、演技や演出として、舞台や映像に立ち上げることのできるものにするにはどうしたらよいかのヒントをお届け!

    読み解きながら、シェイクスピアを100倍楽しめてしまう、【100倍シリーズ】のはじまりはじまり。

    第一弾は、(本当は『ヴェロゥナの二紳士』にしたかったんだけど、一言シェイクスピアシリーズで『じゃじゃ馬ならし』を始めてしまったので)『じゃじゃ馬ならし』

    シェイクスピアってこんなに楽しいよ、という動画を作りました。

    『じゃじゃ馬ならし』序幕に隠された「なになに!」をお伝えします。
    安心してください。日本語です。

    序の1で、スライという酔っ払いが、宿屋のおかみに追い出されて道端で泥酔しているところに通りかかった、「これは、このあたりの公爵でござる」

    Lord:  What’s here?  One dead, or drunk?
       See, doth he breathe?

    2nd huntsman:    He breathes, my lord.

    Lord:  Grim death, how foul and loathsome is thine image!  

    酔い潰れた姿は、死んだ人間の醜い姿そのもの。死という抽象概念を擬人化して話しかけ、「おい、不機嫌な死死神よ、ここに貴様の醜い姿があるぞ」。loathsome は吐き気を催すほど嫌悪感をもたせるもの。

    Lord:  What think you:  if he were conveyed to bed,
       Wrapped in sweet clothes, rings put upon his fingers,
       A most delicious banquet by his bed.
       And brave attendants near him when he wakes,
       Would not the beggar then forget himself?

    1st Huntsman:  Believe me, lord, I think he cannot choose.

    公爵は、こいつを連れ帰って公爵のように扱ったら愉快なんじゃないか?

    Lord:  Even as a flattering dream of worthless fancy.

    Even は just like の意味。日本語でも「ちょうど~みたいに」というのと似た使い方。「楽しい夢は虚しい想像の産物」。

    Servant:  An’t please your Honour, players
       That offer service to your Lordship.

    Lord:  Now, fellows, you are welcome.  

    役者たちが来ました、との報告を「よく来た」ともてなすここは、『ハムレット』を思わせる。

    A player:  So please your Lordship to accept our duty.

    Lord:  With all my heart.  This fellow I remember
       Since once he played a farmer’s eldest son.
       Well, you are come to me in happy time,
       The rather for I have some sport in hand
       Wherein your cunning can assist me much.
       Go, sirrah, take them to the buttery 
       And give them friendly welcome every one.
       Let them want nothing that my house affords.

    そして、丁重にもてなしてなんでも欲しいものをあたえるように、と命じるのもハムレットにそっくり。

    Lord: Sirrah, go you to Barthol’mew, my page;
       And see him dressed in all suits like a lady.

    少年が女性役を演じることが明確に命令されている、資料的にも貴重な台詞。

    Lord: Such duty to the drunkard let him do 
       With soft tongue and lowly courtesy,
       And say, “What is ‘t your Honour will command.
       Wherein your lady and your humble wife
       May show her duty and make known her love?”

    これこれこう喋り、こう動け、と台詞を与えて演技指導をするのは、やはり『ハムレット』に見られる。シェイクスピアはこんな初期から、こうして活動していたとわかる。

    Lord: And if the boy have not a woman’s gift
       To rain a shower of commanded tears,
       An onion will do well for such a shift,
       Which in a naplin being close conveyed
       Shall in despite enforce a waterly eye.

    涙を流すのは女性の才能。お小姓の少年が言われた通りに泣けない場合は、玉ねぎを使え。折りたたんだナプキンにこっそり忍ばせて、涙でいっぱいの目を作り出せる。

    Lord: I’ll to counsel them.  Haply my presence 
       May well abate the over-merry spleen
       Which otherwise would grow into extremes.

    「近くにいて見張っていよう、さもないと手に負えないほど盛り上がるだろうから」演出家がいなくなると役者たちが勝手に騒ぎ出していたことが伺えます。今も同じですね。

    まとめ

    序という大変短い場面なのに、シェイクスピアの生きていた時代の庶民と貴族の暮らし・風俗・演劇上演方法などがぎゅっと詰まっていて、ほんとにおもしろい。

    私はこうした知識を蓄えるのが大好きだけれど、それは、演出家・俳優という実演家として、立体の見せ物(ショー、舞台、娯楽)にしていくためです。
    知識をひけらかすわけではなく、また、知識を知識に留めるのではなく、どう立体化して生きた時間藝術にしていくかが、大事。