ELICA's IKI

カテゴリー: 表現力と感情表現

  • 声は自然が一番

    声は自然が一番

    こんにちは、三輪えり花です。

    東京は、きのうの寒い雨が過ぎて快晴となりました。

    今日は、声について。

    声は自然が一番。
    むりに作ってはいけません。
    自然というのは、心の動きに任せて、
    という意味です。

    大きく感動すれば声も自然とそうなる。

    怒れば怒鳴るし、
    相手を説得しようとすれば、
    それに従って声が変わるもの。

    声を無理に作ってしまうのは、
    相手とインタラクションしたいというより、

    自分はこういう風に見られたいのでそう見てね、
    という自己主張の押し付けに過ぎません。

    さて、ここからはプロの実演芸術家向けです。

    6月のシェイクスピア遊び語り『オセロー』は
    感情の放出がものすごい。

    でも、それを自然に任せていると、
    一回で声を潰してしまうでしょうし、

    お客様はかえってドラマの論点を見失ってしまい、
    ただうるさい怒鳴る芝居だったね、

    という感想しか残らなくなるでしょう。

    作らずに自然で
    かつドラマの構成で観客を惹きつけるには?

    【今日のライブインタラクション】

    自然な心の揺れで自分の声がどうなるか、観察してみよう

    追伸

    舞台の上で自然かつドラマの構成を
    意識して組み立てられた感情の放出を

    英国の演技術ではどうしているか、
    実際に見て体験できるチャンスがあります。

     興味のある方だけ、どうぞ!
  • 狂乱の演じかた

    皆さん、連休は楽しみましたか?

    私は、6月のシェイクスピア
    遊び語りの
    ためのリハーサル三昧で、
    幸せな時間を過ごしていました。

    今日は、プロの演技表現者へのレッスンです。

    日常では関係のないかたはスルーしてくださいね。

     

    芸術というものは、
    日常の中の非日常を
    第三者の立場から見つめ直すこと
    ではないかと私は思います。

     

    まるで顕微鏡で小さな虫を
    観察するかのように、

     

    日常の些細な気持ちの引っ掛かりを、
    よりドラマチックなセッティングで

     

    見つめることなんですね。

     

    だから、
    日常では経験したくないことが
    ドラマの題材になりがちなのです。

    シェイクスピア、オペラ、ミュージカル・・・

    殺したり殺されたり。
    とくに重要なのが、愛する者を奪われる時です。
    そこでは人間は正気を保っていられなくなります。

     

    でも俳優は、
    俳優として正気を保ちつつ、
    狂乱する登場人物を演じなくてはなりません。

     

    いろいろな狂気の演じ方がありますが、
    シェイクスピアは言葉によって
    狂気を観客に呈示してくれます。

    俳優は、

    その言葉を観客に伝えるだけ
    で良いのです。

     

    ・・・とは言え、
    「どうやって伝えるのか」
    が大問題なのですが。。。

     

    まずは、普段、自分の感情が
    ネガティブに動いてしまう時、
    どんな態度や思考回路を持つか、

     

    あるいは他者がそうなっているとき、
    どんな態度や思考回路を使っているか、

     

    観察してみましょう。

    【今日のライブインタラクション】

    感情が動く時、何をやりがちですか?

     

    追伸:

     感情を良さぶられる体験と、
    そしてシェイクスピアをもっと
    知りたいかたのために、
    参考になる舞台がありますので、
    ご紹介します。
    6月7日から10日、
    シェイクスピア四大悲劇のひとつ
    『オセロー』。
    とにかくすごいことになりそうです。
    オセローのウェブサイトは

     

  • 心に残るスピーチのために

    スピーチ原稿は、感動的なものにしたければ、コピーライターに頼むこともできます。

    けれど、どんなに感動的な原稿でも、それを伝える人が棒読みをしてしまっては台無しになってしまいます。

    一方、どんなに内容が最低で酷いものでも、スピーカー(話者)のスピーチテクニックが優れていれば、大観衆の心を掴むこともできるのです。
    今日は人の心を動かすスピーチテクニックについて一番大事なことをお話しします。

    【母音に注意】

    次の文章を話してください。
    「私はあした、青森に行きます」
    単語同士が、同じ音の母音で繋がっているのがわかりますか?
    わたしは あした あおもりに いきます。

    アルファベットで書いてみるとわかります。

    Watashiwa ashita aomorini ikimas.

    下線部のアルファベット母音を短く発音してしますと、次のように聞こえてしまいます。

    「わたしわしたおもりにきます」

    おお! すでに日本語ではありませんね。
    単語始まりの母音を、きちんと言い直すようにしましょう。

    Watashiwa Ashita Aomorini Ikimas。

    というかんじで。
    大きな声にしなくてもいいのですが、あらためてしっかり発音する感じです。

    俳優諸君、特に大事。
    社長さまがた、特に大事。
    政治家諸君、特に大事。
    がんばってください。

    【今日のライブインタラクション】
    母音で始まる単語に意識を向けよう。
    三輪えり花は6月にシェイクスピアの美しい英語と、わかりやすい口語翻訳で『オセロー』を上演します。
    俳優たちと気をつけるのは、まさにこの点。
    言葉の芸術を楽しみたい方は、下記にご連絡ください。
  • スピーチのコツ:「ん」の発音

    海外からの留学生に尋ねられてあらためて意識する、日本語のあれこれ。

    今回はスピーチの際の発音「ん」

    Q 「ん」は、「ん」という音をはっきり発音しますか? つまり、口を閉じますか?

    皆さんはどう発音していますか?

    私は、英語で発音する場合は、必ず「n」で、舌の奥が口の中に蓋をして、その音を通過することを意識しています。

    が、日本語の会話の中では、ほとんど意識しません。

    「せいじんしき(成人式)」と普通の会話の中で使う際、「ん」では口の中のどこも閉じていません。

    ものすごくゆっくりやってみると、たしかに舌の奥が喉の奥に軽く蓋をしているのですが、英語の発音のように、n 音をきちんと響かせて出すことはしません。

    さて、至近距離の会話の場合は、そのように曖昧なままでも良いのですが、人前でのスピーチの際は、いつもよりも「ん」を意識してみてくださいね。そのほうが遠くまでことばがはっきり聞こえます。

    【今日のライブインタラクション】

    「ん」のつく単語をゆっくり練習してみよう。

  • 聴きやすいスピーチのコツ:伸ばす音

    【伸ばす音はどう発音するのか?】
    私がライブインタラクションを教えている大学院のクラスには、優秀な留学生が何名も参加しています。
    ある留学生から、日本語の発音について、質問がありました。
    日本語話者にとっても、なるほど、と思えるポイントなのでおつたえしますね。
    Q「おおい(多い)」と「おうい(王位)」の発音は同じですか?
    皆さんはどう発音していますか?
    私の感触だと、どちらも同じ発音です。
    「お」や「う」を意識せず、なんとなくスーッと伸ばしているだけのような感じ。
    せいじか(政治家)、せいり(整理)、えいい(鋭意)。
    伸ばす音って、案外、多いもの。
    日常会話ではあまり気にならなくても、マイクを通すスピーチでは、伸ばす音が短いとせっかちで舌足らずで、要するにあまり信頼できない人物に思われてしまいます。
    その音を伸ばしている時間を、スピーチのときはやや長めに感じてください。
    【今日のライブインタラクション】
    会話の中の「伸ばす音」を意識してみましょう。