前回お届けしたメールで、「演技」という言葉には「嘘くさい」という意味がよく含まれるが、本当に優れた俳優が演技をすると「信じられる」、だから信じられることを演技の目的の第一義にしたいとお伝えしました。
では、実際に、信じられる演技をするために大事なのは何でしょう?
三輪えり花としては、「己を知る」と考えています。心理的な意味と、身体的な意味の両方で。
シェイクスピアの名セリフのひとつに、『ジュリアス・シーザー』で、キャシアスがブルータスに「お前、自分の顔が見えるか?」と尋ねる場面があります。
ブルータスは「自分で自分の顔は見られない」と答えます。キャシアスは「俺がおまえの鏡になって、お前というやつを見せてやる」と答えます。そして、ブルータスが聞きたくない点、見ないで済ませようとしている点を指摘するのです。
そう、「己を知る」のは、深層心理が見たくない点を見つけ、直視しなくてはなりません。また、身体においても、体のどこがどうなっているのか、気がつけるようにならなくてはなりません。なかなかに大変ですね。
みなさんもぜひ、ご自身の鏡となる人を見つけてみてください。
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先週の一言シェイクスピアは:
恋は子供と同じ(5月22日)
星に手を伸ばそうと(5月23日)
どんな光が光と言える?(5月25日)
俺の命からも去ることになる(5月26日)
小金井公園と河口湖大石ハナテラスからお送りします。
先週の三輪えり花:
公益社団法人国際演劇協会日本センターの理事会がありました。プロ・アマ・愛好者、舞台芸術、身体表現を愛する人たちならどなたでも会員になれます。興味があれば三輪えり花まで一言、どうぞ。
今後の予定:
・国際演劇協会日本センター英語圏部会イベント【戯曲研究会】『帰還』
7月7日(日曜)14時 @アトリエ第Q藝術
主催・主演 オーハシヨースケ
この作品についてと、オーハシさんについては、今週にも打ち合わせを行いますので、詳細を掲載できると思います。
・公益社団法人国際演劇協会日本センター英語圏部会ではシアター・トランスレーション講座を開講する予定です。詳細、追ってご連絡しますね。