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新シリーズ 一言シェイクスピア:じゃじゃ馬ならし

みなさんこんにちは三輪えり花です。

一言シェイクスピアの新シリーズを始めます。

シーズン1は The Two Gentlemen of Verona, ヴェロゥナの二紳士 でした。全部英語で録音し、日本語で解説をつけてSNSやブログに投稿していました。

今日から始めるシーズン2は、動画でも日本語を作成することにしました。ちょっと手間がかかるけれど、みなさんにもっとシェイクスピアを楽しんでいただきたいのでね。

シーズン2で取り上げるのは The Taming Of The Shrew じゃじゃ馬慣らし です。

シェイクスピアの一番最初の作品は何か、それが未だに謎なのですが、ヴェロゥナの二紳士、ヘンリー六世、タイタス・アンドロニカス、そして じゃじゃ馬慣らしはごく初期の頃の作品ということで研究者たちの考えは一致しているようです。そこで、シーズン2では、じゃじゃ馬慣らし を取り上げることにしました。

じゃじゃ馬ならし はちょっと難しい戯曲でして、女性をとことんバカにしているのです。それを、女性も男性と同じように敬意ある扱いを、と願う人の増えた現代において、かつ、女性の観客が多い演劇界において、上演する意味があるのか?どう演出すれば皆が腹を立てずに済むのか?などいろいろ考えねばなりません。

おまけに、この戯曲は不思議な構成を持っています。

みなさん、ロミオゥとジュリエット の一番最初は、語り手が出てきて、

「これからみなさんにこれこれこういう芝居をお見せします」と宣言するのをご存知ですか?
それならまだわかりますけれど、じゃじゃ馬ならしは、変なんです。

スライという酔っぱらい男が出てきて、道端で寝てしまい、そこの城主の冗談で、偽城主に仕立て上げられ、その偽城主のために、俳優たちが「じゃじゃうまならし」という芝居を演じてみせる、という構造なのです。

スライは、キャラクターとして登場し、一般の観客たちと一緒になって、じゃじゃ馬ならしを見物するわけです。

いったいシェイクスピアは何を意図して、こんな妙な構図を考えだしたのか、演出するなら、それも考えてみなくてはなりませんね。

ほんと、上演するには問題の多いこの戯曲、一歩離れた目で面白がれば、とっても面白いので、みんなもいろいろ考えてみてくださいね。

さて、その一番最初のセリフはこうです。

I’ll pheeze you, in faith .

おりゃぁ絶対、戻ってくっからよ、覚悟しとけやこら。

酒場の女房に蹴飛ばされて転がり出てきながら着く悪態。

そして悪態をつきながら寝入ってしまいます。

そこへやってきたのは・・・

と、それは次回のおたのしみ。 じゃあね〜 Bye.


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