乗馬Day 34 I&Iステーブル1/4

去年の10月、25年ぶりに再開した乗馬。34回目となりました。

私が乗馬クラブにまだ入らない理由

日本の乗馬は、特定の乗馬クラブに入会金と年会費を払って所属し、その上でレッスンや騎乗料を支払いながら馬の世話や馬場の整備を会員がサポートする仕組みです。そのため、自分は日本のここにずっと住んで毎月ちゃんと乗馬をするのだ!という強い意志を持った人が会員対象です。
 が、私のように、舞台が決まったり、翻訳や執筆が佳境に入ると、数ヶ月は乗馬に通う時間も取れないだろう、とか、しばらく海外に行ってしまう、とかの展望を抱えていると、なかなか高額な年会費を払って特定の乗馬クラブに入る勇気(とお財布)がありません。それゆえ、体験レッスンや、単発のスクールを渡り歩いています。
 それじゃ上手くならないよ、一つのところでじっくり進めないと、という意見もあるかと思います。演劇と同じで、ワークショップを渡り歩いても、自分の足りない点には気づけても、いざそれを直せるかというとそうはいかないのと同じです。が、三輪えり花、これから馬術競技に出るのは展望の中になく、ただ馬に乗っていることが好き、という状態ですので、まだまだ体験と単発を渡り歩くことをお許しください。

I & I ステーブル

というわけで、今度は高速道路に乗って1時間半というかなり遠くにある I&I ステーブル というところの4回レッスンを受けることにしました。

前日に、15時という予約を入れていただいたのに、当日、あまりの遠さに出発時刻の計算を間違えて、慌ててお電話すると、16時からに変更してくださいました。すみません、ありがとうございました!

広い畑の中をぐんぐん進むとかなり規模の大きい馬房やサイロが見えて来ました。ここです。馬房では、美しい女の人が、馬の手入れをしていました。

「お電話した三輪えり花です」

すると手押し車で餌藁を運んでいたもう一人の美女が、

「あ〜餌だけやっちゃうんでちょっと待っててください」

しばらくすると、割と小さめな馬に馬装を始め、受付も支払いも何もかもすっ飛ばして、「さあ、行きましょう」。

・・・多分、15時で受付は終わりだったのです。16時はもう餌の時間で、とにかく早くに終わらせようということだったのだと思います。にもかかわらず、レッスンは、規定の30分、しっかり行ってくださいました。ありがとうございます!

騎乗

左足のつま先を進行方向に向けて鎧に足を入れて、右足をよっこらしょする乗り方、やっぱり全然ダメだ。なんでYouTubeの欧米人はできるのだろう?私の左足の踏ん張りが弱いのかな。

先生「考えたことありません」終わり(汗笑)。

常歩スタート

これは大丈夫でした。割と急角度で左回りに出なくてはならなかったが、きちんとできた。

でも、もしかしたら、手綱捌きは、大きすぎたかもしれない。ただ開く。というよりも、引っ張ってしまったかもしれない。

で、最初に言われたのは「踵をもっと下げて」

ですね。つま先が鎧にただ引っ掛かっているような感じにして、むしろ、踵を下げる方向へ力を入れてみます。なるほど。相模原で指示されたことと近い。

速歩スタートの脚

できません。先生は、割とすぐに軽速歩にさせてその練習へ入ろうと思ってくださったようですが、やっぱりだめ、速歩にいかせられない。

「もっとちゃんと脚を使う。ポンっと。使ったら離す。離さないでぐずぐずしていると、どんな指示なのか馬が迷ってしまいます」

ポンっと脚を明快に使う。これも相模原で教わったことと近い。

・・・

が、まだまだ伝わらぬ。つまり、やり方がどこかおかしいのだ。

「踵の位置が後ろすぎるかも。もっとこの辺」

なるほど。踵を下げるためにちょっと突っ張ったようなあたり。お腹に踵や脹脛を当てようと思って無意識のうちに膝から下が曲がってしまう=後ろへ行ってしまうようだ。で、踵を突っ張り気味に下ろしている辺りで感じる馬体は、丸い樽にまたがっているようで、サンヨーガーデンで、「大きな丸いボールを脚で抱き抱えている感じ」と習ったことを思い出した。きっとこういう感覚のことなんだな。

で、まあ、速歩にならないので、先生は、持って来ちゃいました。鞭。

「持っているだけ。使うときは軽く右肩に触る感じで」

持っているだけ、というのも相模原でのやり方と同じです。

鞭だけではなく、先生の舌鼓もあって、馬はやっと「なんとなく」速歩になってくれました。常歩か速歩かわからないくらいのんびりしたやつです。のんびりしているので、お尻が全く跳ね上げられず、むしろ立とうとするのが難しい。頑張って立とうとするものだから、鏡(馬塲に面して小綺麗なロッヂが立っていて、そこのガラスが鏡の役割をしている)に移る姿は、めちゃめちゃ前傾(涙汗)。こりゃダメだ。

それでも、しばらく乗っているうちに徐々にリズムが掴めてきた。

あと、左回り・右回りに合わせて、立つ瞬間をどっちの足に合わせるか、もできていた。これは相模原のおかげ。ずれたら二度ポンポンして直すのも、楽にできた。

「スピード上げましょう」

「いかに?!」

「座った時に脚を使います」

無理や〜(汗涙)

脚を使おうと思うと、座りっぱなしになってしまうから、立つ座るがずれるし、座ったからといって、元々使えていない脚が使えるはずもない。

「スピード上げかけた時に手綱を引っ張らないで。進むのか止まるのか指示がわからなくなってしまいます」

ですよね、ですよね、ですよね。でもスピードが上がった時に無意識の恐怖感で掴まらなくちゃ、と思ってしまう。

八の字方向転換

軽速歩をしながら方向を転換する。相模原でも最後のレッスンでトライした。が、まだまだ常歩に戻ってしまう。ごめんね〜。馬を混乱させてしまうから、こういうことになる。なんとかいうことw聞かせようとすると手綱も引っ張ったりなんなり、バラバラになる。やれやれ。

輪乗り

意図せず、輪乗り。
馬場は広いのだけれど、障害用のバーなどで、私のレッスン用のスペースが区切られており、それが割と狭いと感じた(サンヨーガーデンの初心者用丸馬場と同じくらい?)。日の出や相模原の広さだと、直線が長めだったので、その間になんとか軽速歩に持っていくことができたけれど、直線がほとんどとれず、取れると今度はカーブがキツくなる感じで、馬の進む方向への指示が難しかった。面白かったのは、この馬が、仕切りを超えて向こうへ行こうとすることだ。だからちゃんとそれをしないようにカーブを描かせなくてはならない。ところがそのうちに馬は、どんどん円を狭くしてしまって、ついには、かなり高度な、狭い輪乗り状態に。おいおいおい。指示の上でそうなるならいいんですけどね・・・(泣笑)

手綱の長さ

今日は何度も手綱をもっと短く、と指示された。手綱の長さ自体は、他のクラブで乗った時と大して変わらない。思い返してみると、これまでは、馬たちは首を垂れて歩くように調教されていた(多分、初心者用として?)。そしてこれまでは、馬の首を引っ張らないで、とも指示されてきた。今日の馬は、首が高い。すごく上げている。で、その首を緩ませないように、手綱を「張る」状態で乗るよう指示された。もうほとんど手綱の一番短いところギリギリだ。イギリス時代は、この方法でした。だからこれまでの33回、手綱を長く持って馬が首を垂れているに任せるというのがちょっと不思議だった。いずれもクラブの初心者用のスタイルの違いだと思う。なぜならば、最終目的は、馬術競技のドレサージュでは、馬の首が高く上がっていることが絶対に大事だからだ。早い段階から馬の首が上がっていることに注目するか、最初のうちは初心者を乗せて走り出さないように垂れた首で動くように調教された馬で練習するか。なのではないかな?どうだろう?

というあたりで、今日のレッスンはおしまい。4時半のチャイムが村に響き渡ったところで、終わりになりました。わずか30分で、今日は真夏のように暑くはなかったのに、汗をめちゃめちゃかきました。夏の、日照りが暑いからかいた汗、ではなく、しっかり動いたからかいた汗、という感じ。腹筋や背筋、脚に意識を向けられるようになってきたからではないか。

次回への抱負

常歩から速歩を出せるように。脚の位置、踵の感じ、意識する。

手綱を手元だけで微妙に動かせるように。イギリス時代はできていた。できるはずだ。

始める前は、必ず一度立って、鞍から立つ動きが、前傾せずにできる状態か確認すること。

終わってからやっと先生のお名前と馬の名前を聞くことができました。

先生はIHというお名前。
馬はキャンディ。珍しい!牝馬! 足の短いクオーターのミックスです。右足がちょっと内股。とても人懐こくて、私がおでこを触るとぐいぐい撫でて撫でて、をしてくる。可愛い。


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