コメディの手法

コ・コロナ時代のインタラクションで、離れていても交流を豊かにするには、俳優訓練(アクター・トレーニング)!日常にも教育にも仕事にも役に立ちます。
前回、演者は、いま目の前にある やるべきことに集中しすぎて 流れを失ってはいけない、と申しました。

【WHAT 目的】
目の前に集中することと、より大きな目的を忘れないことを、どう演技すればいいのか、わからない。教えて。

【OBSTACLE 障害】
いま目の前にあることに必死で集中するのが、良い演技なのではないですか? 

ど、どうすればいいのだ?

【HOW 方法】
いま目の前にあることに集中しつつも、心の中で「これは〇〇のためなんだから」と唱え続ける。

・・・はぁ?

【Live Interaction】
そうしないと、観客が流れを見失ってしまうからです。

一方で、これをうまく利用すると爆笑コメディが作れることがあります。

英国の喜劇俳優でロンドン・オリンピックにも出演したローワン・アトキンソンの作るコメディが代表的です。

お腹が空いた、スープを作ろう。

ですが、スープを作りたいのに、鍋がない、
鍋を探しているうちに古い写真を見つけてしまった、
古い写真の想像の中に入ってしまった、
そこでまたお腹が空いていることに気がつき、
スープを作ろうと思い、また鍋がないことに気がつく、
鍋は見つからないので買いに行こうとする、
が、財布が無い、
豚の貯金箱を壊して小銭をだし、
買い物に出かける、
スーパーでクマのぬいぐるみを見つけ、
それを買って帰る、
帰ってから、熊のぬいぐるみで遊んでいるうちに
お腹が空いていることに気がつく、
スープを作ろうと思う、
鍋がない・・・

など延々と、「食べること」自体を忘れて目の前にあることだけに集中する、円環コメディのスタイルです。

この場合、観客の方が、
「あんたスープを作るんじゃないの?」
を常に憶えていることが重要で、
いつローワンが再びスープを思いつくのか、
と観客が先取りして想像し
「はよこい、ここで思い出すか?」
とワクワクしながら前のめりにドラマを楽しむ仕組みを、
劇作家は作らなくてはなりません。

通常のストーリードラマは、その仕組みを組み入れるとドラマが進まなくなってしまうので、入れ込まないのです。

それゆえ、より長いスパンの「目的」をキャラクターが忘れてしまうと、途端に観客は迷子になってしまうのです。

解説ではなく、演じてみることでキャラクターがナチュラルに生き生きする秘訣を見つけませんか?

演技ワークショップを7月にあと2回行うので、よかったら一緒にやりましょう!

下記の日程のいずれかをお選びいただけます。
複数回の参加ももちろん大歓迎!

7月14日(火)11:00~13:00
7月18日(土)11:00~13:00

詳細はこちらをご覧ください。
https://club.elicamiwa.com/ws/93/


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