ピラミッドを後にして、夕陽の落ちるナイル河クルーズに行こうと帰り道をタクシーで急ぐ。が、陽は急激に落ち、もうクルーズに間に合わないことに。
それで代わりに Old Cairo カイロの旧市街へ向かう。
ナイルの向こうはあの世なり
ナイル河に沿って高速道路を南へ、かなりの距離をタクシーは走る。
そのうちに20世紀の建物が無くなり、白い石垣が長く続いているところを通る。
石垣の向こう側には石造りの小さな小屋が並ぶ。
不思議な感じのする、人の気配の無い小屋の連続。
なんだろうと思っていると、ハイサムさんが、
これはお墓です、と。
日本の墓石文化とも、アメリカの緑の芝生点在文化とも、イギリスの教会の裏苔むしたケルト十字架混在文化とも違う、アラブのお墓。
さらに進むと左手に巨大なモスクが見えてきた。
普通の観光ならここも必見のところなのでしょうけれど、われわれは今回はパス。
そして・・・
カイロ旧市街へやってきた!
おお、これこそ映画で観るカイロ。この町並!
カイロでも有名なイスラム・モスクへ、入ってもいいことになりました。
信者でない人は入館料を払います。
そして、靴を脱いで裸足になります。
このエリア内は、全ての場所を裸足で歩くのです。
私の入れたモスクの入口 黄昏るハイサムさん 私も真似てみる この広い空間、床はすべて大理石のタイルが敷き詰められているのです
女性と男性は、別々の場所でお祈りを捧げます。
みんな熱心に祈っている。
神にすがりたいことがたくさんあるのでしょう。
どこに国でもどんな文化でも、それは同じですね。
落書きしちゃうのもどの文化でも同じ
We do pray for mercy;
And that same prayer doth teach us all to render
The deeds of mercy.
「わたしたちは皆、情けを求めて祈る、
そしてその同じ祈りの中でわたしたちはお互いに
情深い行いを施し合うことを学ぶのです」
シェイクスピアの戯曲『ヴェニスの商人』から、キリスト教徒ながらポーシャがユダヤ人に向けて、しかしおそらく真意はその場に居合わせた、ユダヤ人を憎む全てのキリスト教徒に対して発した言葉を思い出しました。
お土産なら彫金のお盆がお勧め!
旧市街は、いまだにエジプト人たちが生活の中で大切にしているものがたくさん売られています。一見、おみやげに見えるのですが、お土産品として売っているのではなく、生活用品として売っているものたち。
わたしは彫金のお盆をいくつか購入しました。
だって、目の前で職人さんたちが素晴らしい技で彫っているんですよ。
3枚買うから安くして、
と値切ると、ハイサムさんが、
えり花すごいです、わたしは値切るのとか全然ダメです、
と。
・・・ハイサムさんてエジプト人と言いうより、かなり日本人です。
こちらが彫金師さん この旋盤にはめてグルグル回しながら彫っていくのだ。
ここはめちゃくちゃ映画を撮りたくなる場所でした。
帰国してから調べてみると、Old Cairo はイエス・キリストが家族で迫害から逃げてきて滞在した場所でもあるんですね。ゆかりのキリスト教会もあると知り、それから今回は訪問できなかったカイロ最大のモスクもあり、で、ますます再訪を考えたい場所です。
その時は、ちゃんと撮影するつもりで訪れることにします。
次の記事は、カイロ博物館ですよ。お楽しみに!
各地を紹介する記事も多い、三輪えり花の遊び心ブログ。
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