クリスマスも近いので、シーズン物でライブインタラクション。
『ヴェニスの商人』最終場面から:同じ単語が違う意味で使われる面白さも知りましょう。
How many things by season season’d are
To their right phrase and true perfection.
「なんと多くのことが、それぞれのふさわしいときにそれぞれにふさわしい褒め言葉をいただくことでしょう」
Season 季節?
season シーズン、つまり季節 という言葉が二回続けて使われていますね。
どういう意味なんでしょう?
まず、Howという感嘆詞から入る言葉は、急いで訳す前に、元の文章に直してみます。↓
Things are seasoned by season to their right praise and true perfection.
で、ここで辞書をとことん引いて欲しいのです。
Season というよく知っている単語。ついつい辞書を引かずに進みがちですが、なんと・・・
Things are seasoned は、料理の「シーズニング」(味付け)の意味に近い。
次の
by season の season は「時と場合により」の意味に近い。
んですよえ。(驚きすぎて私の日本語まで意味不明に!)
Right も同様に、「右」ではなく「正しい」。
さらに「正しい」転じて「ふさわしい」という感じです。
ガバッと全体の意味としては
「物事って時と場合によって、味付けのされかたが全然違う。そのものの本当の良さ(true perfection) にふさわしい褒め言葉をもらうには、時と場所を選ばなくちゃね」
です。
たとえば日常では
そうね、歌やバイオリンやピアノ、バレエや書道、本当に上手い人のものがわかる人が見なければ、どれも似たり寄ったりで、「本当の良さにふさわしい褒め言葉」をもらえない、とう意味です。
ポーシャは、本物の良さをちゃんと見抜くことを力説しているのですが、それもこれも、自分が夫を選び間違ったことを深層心理ではわかっているからかもしれません。
まあ、今日の言葉は、日常会話で使うにはややオシャレすぎるかもしれませんが、格言としては手元に置いておきたいものです。
【今日のライブインタラクション】
色眼鏡で見ていませんか?
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