昨日は、心が動いた体験をしました。
今日は『ヴェニスの商人』からの引用をお休みし、ちょっと良い話をみなさんにも是非聴いていただきたいと思います。

昨日。
連休だというのに、大学は授業をするのです。
朝早くから既に空気は猛暑。
バスに乗り込むと、直ぐに大きなベビーカーを抱えた家族連れが入ってきました。
私は二人がけの席の奥に行き、横にだれか座れるようにしました。
6歳くらいの男の子が、空いていた二人がけのところにサッと陣取ると、4歳くらいの妹がいるちょこちょこやってきました。
男の子は妹に、後ろへ行くよう指示。女の子は後ろの空いているか二人がけに座りました。

あーあ、こんな歳くらいから既に、他人のことを考えず自分たちだけで広いところを取る姑息な習慣がついているのだな、と暗い気分になる私。

そこへお母さんが2歳くらいの妹を抱っこしてやってきました。抱っこから降りると二歳児はさっきの6歳くらいにいちゃんの椅子にしがみつく。おかあさんは

「にいにいのところがいいの?じや、はい」

と、その子を6歳兄さんの横に抱き上げて座らせ、自分は4歳ガールの横に座ります。

すると6歳少年は、

「お外見るかい? よし、お外見よう」

と二歳児妹を優しく強く膝に抱き上げ、しっかり抱っこして、景色を見られるようにしてあげます。二歳児妹も、お兄ちゃんの膝の上で目をくるくるさせて嬉しそうにあたりを見回しています。

その心温まる光景に気を取られていて、ふと気がつくと、大きなベビーカーを押さえたお父ちゃんが、六歳少年とそっくりな顔で子供達を見守っています。

人間は、よりか弱いものを守ることに喜びと存在価値を感じるものなのですね。

どうか思春期を通っても、この優しい少年が今の人間性を失わず、素晴らしい人生を家族揃って送りますように、と願わずにはいられませんでした。

理想の家族像を見て、気分良く授業に臨みました。

【今日のライブインタラクション】
身近な人を慈しもう


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