舞台での演技 独白のエネルギーの方向

オペラやミュージカルのアリア(独唱)にも使えるテクニックを紹介します。
独白(以下、アリア含む)は、観客への告白です。
必ず、視線を客席に向けましょう。
観客に対して話しかけているという気持ちです。
とはいえ、前を向いているだけで、視線が死んでしまっていたり、自分が喋っているところをみせているだけになってしまうときがあります。
グループで練習する機会があれば、観客席で見てくれる人に、登場人物として舞台から話しかけるようにせりふを言いましょう。
そのうちに、大勢の観客ひとりひとりの顔を見なくても、観客に話しかけている、という感じをつかむことができるようになります。
補足:
18世紀〜19世紀に形作られたオペラの場合は、まだナチュラルな演技という概念がなかったので、「悲しそうにしているところを見せる」演技が中心でした。写真に撮ったら美しかろう、というすがたかたちを、それらしく見せる、という演技スタイルだったのです。
しかも、その演技スタイルは、「それらしくするだけ」で良かったので、とても簡単。演技に関してズブの素人でもできます。
現代の観客に対して上演するオペラでは、ナチュラルな演技を求めるプロダクションなのか、心理描写はどうでもいい表面的な登場人物を美しく見せるだけで良いプロダクションなのか、プロデューサーと演出家の意向を聞いて、対処しましょう。
世界のスタンダードは、かなり実験的なオペラでも、心理描写を深めるリアルな登場人物像で勝負するのが基本となっています。
次回は、アドリブについて。こちらから。
【今日のライブインタラクション】
相手の目を見て話しかけてみよう

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