バカ頭一個(シェイクスピアより)

インターネットでは、危険単語が自動的に検出され、検索にひっからなくなるようになっているのですが、シェイクスピアはどうも危険単語だらけなようです。

今日もまた、朝っぱらから不穏なタイトルで申し訳ない。

『ヴェニスの商人』箱選びで、華麗なる魔法の文句で銀の箱を選んだアラゴン王子。

出てきたのは、バカの顔。

えーと、

シェイクスピアの言う「バカ」とは、宮廷に使える道化のこと。英語で、Fool。

なので、鈴をつけた帽子に、カラフルなつぎはぎの衣装、笑ったような口元と泣いたような目元のメイク、まん丸く塗られた赤い頬紅、などで、宮廷の道化であると、はっきりわかるのです。

これを見たアラゴン、やっぱり潔く華麗な科白で退場します。

“With one fool’s head I came to woo,

But I go away with two.”

例によって行末で韻を踏んでます。

「バカ頭一個で口説きにやってきて、

もう1つおまけに抱えて帰る」

やっぱりなかなか気の利いたアラゴンなのでした。

アラゴン自身の道化性を表現するために、彼の衣装は、ばかばかしいほど派手派手なことも多いです。

【今日のライブインタラクション】

自分のことは少しバカだと思うくらいがちょうど良いかも。

One Fool’s Head

Internet search engine system doesn’t like offensive words.

Shakespeare may not suitable on internet, for his works have so many immoral, politically incorrect words.

Today, again, we talk about fools.

Prince of Arragon from The Merchant of Venice, has chosen the silver casket, by saying a nice phrase.

As he opens the box, what he has found is a painting of a Fool.

A Fool here means a Fool working for a court to entertain Kings and Queens by foolish attitudes.

A Fool wears patchworked foolishly colourful costume, foolishly pink round cheeks, with smiling lips and weeping eyes.

Arragon immediately realizes it is a Fool, not Portia.

As he leaves the stage, again he says something quite smart.

“With one fool’s head I came to woo,

But I go away with two.”

++ Live Interaction of the Day ++

Realize we all have a little Fool in us.

幸運の扉を開くおまじない

『ヴェニスの商人』の箱選び

傲慢なアラゴン王子は、銀の箱を選びます。
その時のセリフがかっこいい。

“Give me a key for this,
And instantly unlock my fortunes here.”

「この箱の鍵をよこせ。
今この瞬間、ここで、運の鍵を開けようぞ」

Unlock my fortunes here.

Fortunes は、「運」と訳しましたが、意味はもちろん「幸運」のこと。
幸運が箱の中に閉じ込められているイメージですが、
幸運が扉の向こうにあって、その扉の鍵を開けるような感じもありますね。

【今日のライブインタラクション】

9月10日は新月。新月に願いを込めて、このセリフを唱えてみましょう!
Instantly unlock my fortunes here.

PS 追伸
ブログにこの夏の思い出を何回かに分けて綴っています。
綺麗なお写真やお友達との思い出です。
興味のある方は、ぜひご覧ください。
http://elicamiwa.com/blog/

Unlock My Fortunes Here

Arrogant Prince of Arragon chooses silver casket.

I love the phrase he uses then.

“Give me a key for this,
And instantly unlock my fortunes here.”

What a magical phrase!

The luck for him may have been in the silver casket.
For me, it seems there is a door leading to luck, and one may unlock the key of the gate.

++ Live Interaction of the Day ++
10th of September 2018 is a new moon.
Make a new moon wish by saying the phrase;
Instantly unlock my fortunes here!

歌は楽しいですね!

少し前のことですが、仲良くしている友人のライブコンサートに行きました。

山梨県甲府市のコラニー文化ホールが主催して作ったオリジナルミュージカル『シンデレラ 〜 ねずみたちのプリンセス』で知り合った仲間たちもたくさん集まりました。

暖かい楽しい歌のコンサートでした。
みんなの笑顔が何よりの証、です。

Beautiful Tokyo Summer Evening

Some tourists may afear to choose Japan as a travel destination.

But we have beautiful moments as well.

Enjoy Tokyo late summer evening.

This is Kagurazaka, river cafe, Tokyo.

アラゴンが金を選ばなかった理由

この夏は大雨、台風、地震とひっきりなしに天災ですね。
私も親族が少し巻き込まれ、心配しましたが、無事が確認できました。
どうか皆様とその関係者の方々がご無事でありますように。

一方、良いこともたくさんありました。

私が演劇を始めて間もない頃から知り合ったカナダ人の演出家・俳優のコリーンも来日。
旧交を温めました。

さて、『ヴェニスの商人』の箱選び

で、アラゴン王子は、金の箱が「大勢の男たちの欲するものを手に入れる」と書いてあったので、

「大勢とはバカの集合体のことだな」と見抜きます。

けれど、アラゴンがなぜ金の箱を選ばなかったのか、それにはちょっと別の理由があるみたい・・・

“Because I will not jump with common spirits
And rank me with the barbarous multitudes.”

「なぜなら余はそこらのありふれた輩と一緒に飛び跳ねたり、
自らを野卑な集合体と同列に並べるわけにはいかぬからじゃ」

おやおや、大したプライドぶりですね。
傲慢です。

そういえば、「傲慢」は英語で arrogant.
アラゴン王子の名前は、Prince of Arragon.
通常、アラゴン王国は Aragon とrは一個なのですが・・・
「傲慢」というイメージを名前に込めたのでしょうか。

【今日のライブインタラクション】
身の回りで、アラゴンやモロッコのような人はいますか? 観察してみましょう。

内田稔・新村礼子のお別れ会

私が日本で初めて演劇界に入ったのは、劇団昴からでした。

イギリスから、ポッと日本の芝居のことを何もわからない若い、ロックな、派手な女がやってきた、というので、かなりかなりかなり異色だったろう、私です。

それを、内田さんは、本当に優しく励まし、常に温かい目で見守ってくださいました。

演劇への情熱と愛と向上心と努力。
それを内田さんから受け継いで、これからも精進していきます。

内田さんが亡くなられて、先に亡くなっていた奥様の新村礼子(これまたすんごい女優!。日本のジュディ・デンチだった)さんのことも合わせて、お別れ会が開かれたのが、6月のこと。

 
おわかれかいだったこともあり、あまりはしゃぐ場ではなく、一緒にお写真を取れなかった方もたくさんいますが、こうやって眺めると、わたしは本当に多くの劇団昴メンバーに助けられてここまで来たのだなあ、と感無量です。

お写真掲載。

『花嫁付添人の秘密』ナオミ、『夏の夜の夢』ヘレナの湯屋敦子(真ん中)、『何がすごいの?シェイクスピア』パックの落合るみ。二人とも私のラッキーアイテムです。
劇団昴のディートリッヒ小沢寿美江は『ドリー・ウェストのキッチン』リマ。私の憧れの女性、理想とする女優です。吉澤恒多は私のシェイクスピア遊び語りシリーズにも。最近、売れてきて嬉しい。
斉藤譲は私が初めて昴で通訳・演出助手でついたシェイクスピア『お気に召すまま』でエイミアンズとしてギター抱えて歌った素敵な役者。ミュージカルももってこい。『何がすごいの?シェイクスピア』では女装してヘレナ。これがぴったりで。もう・・・ 横の男性は、私が昴に入る前にいらしたかたのようです。

ハーフムーンシアターでの『ニープタイド』でご一緒した原知佐子。東京芸大で恐れ多くも同僚となった実相寺昭雄さんに「うちのちーをよろしく」と言われてびっくりした。実相寺さんの奥様で大女優です。かっこいい。
同じく『ニープタイド』でご一緒した、中村まり子ちゃま。この二人は強く愛らしく演劇バカであることを教わっております。

向かって右が坂本岳大。演劇学校時代に、各組で何か物語を作品にするプロジェクトをやったら、『セロ弾きのゴーシュ』の、なんとセロをやって、ものすごく面白くて良いセンスしてると思った。シェイクスピア遊び語りにも出てもらっています。 中の女性は、いま、サザエさんのふねの声をやっている寺内よりえ。『アルジャーノンに花束を』でご一緒していますが、本当に勉強熱心で優しくて、素敵な人です。 私お隣のおじちゃんは、チェーホフ『結婚の申し込み』と『何がすごいの?シェイクスピア』に出ていただいた岡田吉弘。味があって、本当に面白い。いや面白い。お嬢さんは舞台美術家で、私の作品もいくつも手がけてくれました。
ダンディ田中正彦。三輪えり花のデビュー作『フィリプの理由』、『ドリー・ウェストのキッチン』、『アルジャーノンに花束を』そして紀伊國屋演劇賞(主演女優賞)受賞作品『マレーネ』まで私の作品には欠かせない盟友・名優です。

The Reason Arragon Did Not Choose The Gold Casket

Japan has been hit by tempest, typhoon, and earthquakes succeedingly this summer.
Some of my kinsmen are in trouble, but they are OK, thank God.
I send my sincere heart to whom suffer.

On the other hand, there are many good occasions, too.

I reunited with one of my best friend Colleen, a theatre director and actress from Canada.

Now, The Merchant of Venice.

Prince of Arragon denied the gold casket.
But why?

“Because I will not jump with common spirits
And rank me with the barbarous multitudes.”

Well, well, well.
What a pride!
How arrogant!

By the way, Shakespeare spells his name as Arragon, not Aragon as of the real name of a nation.
Is it because he put a hint of his arrogant character by his name?

++ Live Interaction of the Day ++
Are there any person who is like Morocco or Aragon? Take a deep look at inside them.

シェイクスピアはバカが好き

世田谷パブリックシアターに、シェイクスピア作の喜劇『お気に召すまま』を観て来ました。

私の上演するシェイクスピア遊び語りでも必ず冒頭で使うフレーズ
All the world’s a stage
「この世はみんな、一つの舞台」
という名文句が含まれている作品です。

演出・翻訳の河合祥一郎もやはりこの文句がお気に入り。
舞台の冒頭で、Lutherヒロシ市村に歌わせながら登場させ、
それを使ってほかの役者たちを登場させるという粋なプロローグをつけて開幕します。

プログラムにもありましたが、この作品にはたくさんの「おバカさん」が登場するのです。
そして、河合さんは、
「バカを楽しめ」
という意味のことをプログラムに書いてらっしゃいます。

そう、シェイクスピアはバカが好き。

Lutherヒロシ市村は、シェイクスピア遊び語りシリーズに出演するようになってからシェイクスピアの演技を身につけて来たオペラ歌手。
三輪えり花以外の演出家に正式に依頼されてのシェイクスピア作品ということで、満を持しての出演です。
さっそく知らない方々のブログやツィートで好評を得たようで、遊び語り主宰としても、ホッとしています。

世田谷パブリックシアターは完売だそうで、来週からのさいたま芸術劇場へ、ぜひ行って観てくださいね。
お申し込みは、三輪えり花まで、このメールに返信してくだされば、ルーサーさんと河合さんにお伝えします。

さて、今日の『ヴェニスの商人』は、モロッコ王子に続いて箱選びに登場したアラゴンの王子のセリフです。

金の箱の文言、憶えていますか?

「多くの男が欲するものを得るだろう」です。

アラゴンは、金の箱をみて、こう言いました。

“That many may be meant
By the fool multitude”

「ここで言う「多くの男」とは、大バカどもの集合体のことだな」

アラゴン、よくわかってますね!

【今日のライブインタラクション】
自分のバカな点をちょっとリストアップしてみよう。