バカ頭一個(シェイクスピアより)

インターネットでは、危険単語が自動的に検出され、検索にひっからなくなるようになっているのですが、シェイクスピアはどうも危険単語だらけなようです。

今日もまた、朝っぱらから不穏なタイトルで申し訳ない。

『ヴェニスの商人』箱選びで、華麗なる魔法の文句で銀の箱を選んだアラゴン王子。

出てきたのは、バカの顔。

えーと、

シェイクスピアの言う「バカ」とは、宮廷に使える道化のこと。英語で、Fool。

なので、鈴をつけた帽子に、カラフルなつぎはぎの衣装、笑ったような口元と泣いたような目元のメイク、まん丸く塗られた赤い頬紅、などで、宮廷の道化であると、はっきりわかるのです。

これを見たアラゴン、やっぱり潔く華麗な科白で退場します。

“With one fool’s head I came to woo,

But I go away with two.”

例によって行末で韻を踏んでます。

「バカ頭一個で口説きにやってきて、

もう1つおまけに抱えて帰る」

やっぱりなかなか気の利いたアラゴンなのでした。

アラゴン自身の道化性を表現するために、彼の衣装は、ばかばかしいほど派手派手なことも多いです。

【今日のライブインタラクション】

自分のことは少しバカだと思うくらいがちょうど良いかも。


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